こんぱすコーチの全方位日記

2014/06/19(木)21:23

株主総会

会社員やってます(224)

株主総会のシーズンです。 日本の会社法では、決算を締めた日から3か月以内に 株主総会を開いて決算を承認することとされています。 そのほかにも、たとえば役員の改選や、 役員が退職する際の慰労金の支払い、 定款の変更などなど、 株主総会で決議を経なければならない項目は けっこうたくさんあるんですね。 で、日本の企業は3月末日決算会社が圧倒的に多く、 全上場企業の7割。 ですから株主総会も6月に集中しがち。 しかも「株主総会集中日」と言って、 8割以上の会社が まったく同じ日のまったく同じ開始時間で開催するものですから、 複数の会社の株式を持っている人にとっては、 総会出席の機会が奪われており、 深刻な問題になりつつありました。 それもこれも、『総会屋』と言われる、 チンピラ、ゴロツキの類いが総会に乗り込んできて、 議事の進行を妨げるように働き、 それをネタに金品を会社に出させるという、 ゆすり・たかりが横行していましたので、 そういったヤカラに牽制を張るために、 「どの会社も同じタイミングで総会を開けば、 どこか1社はババを抜いてしまうけれども、 それ以外の会社は助かる」 という理屈で、株主総会集中日というのができた次第。 ところが法規制が厳しくなり、 総会屋も旨味がなくなったと見えてほとんど消えうせました。 今年なんかは、確かに総会集中日(6月27日)はあるものの、 全体の4割を切っているそうです。 こういった経緯があって、 一般の株主が素朴な疑問を経営陣に投げかける良い機会、 ということで、多くのふつうの株主がふつうに株主総会に参加する 本来の姿になってきました。 とはいえ、業績が良い企業ならいざ知らず、 業績が悪い企業の株主総会は株主からの突き上げで大変です。 今日もソニーの株主総会で、 業績が浮上してこないことを嘆き 社長に退陣を求めるくだりもあったんだそうです。 そういえば、今となっては笑い話ですが…… 今から約30年前、大阪のとある電子部品メーカーに 新卒で入社したときのこと。 僕が配属されたのは人事部だったのですが、 株主総会にスタッフとしてかり出されていました。 当日は会場の至るところで社員が警備につき、 僕もある一角を担当していました。 そんな折、総会開催数分前に、 上下真っ白のスーツを着、靴も白、頭はパンチパーマ、 カンカン帽をかぶってサングラスをかけ、 口ひげをたくわえているという、 いかにも「そのスジの人」らしき男が、 つかつかと受付を通り過ぎ、会場へ行こうとしたのです。 大慌てでスタッフが駆け寄り、 「あ、あのぅ…議決権行使書は…?」と尋ねると、 そのヤクザ風の男はスタッフを見下ろすように 「あぁ? そんなもんあるかいっ!」 と、なおも、つかつかと会場のほうへ歩き出します。 スタッフが後ろを追いかけて、 「困ります! 行使書をお持ちでない場合は、 これより先はお通しできません!」 と叫ぶと、くだんのヤクザ風は胸ポケットから何やら出してきて 「これでええんやろっ!?」 とスタッフの目の前にかざします。 何と、警察手帳でした。 総会シーズンは総会屋を撃退するために、 所轄の警察署から刑事や警官などが 各企業の総会会場に詰めて、有事に備える習慣があるんです。 で、ウチの会社にやってきた刑事が一見「スジ者」だった、 というお話。 「馬鹿と天才は…」 のたとえどおり、 「警察と極道は紙一重」 なんですね(苦笑) 株主総会運営の実務対応価格:2,592円(税込、送料別)

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