こんぱすコーチの全方位日記

先日の日記で、ダイエーが本格的にイオンに吸収され、
ダイエーの屋号が消える、ということを書きました。

この決定は、ダイエーの業績がなかなか上向かない
ということが直接の要因ではありますが、
イオンの業績悪化もこれに拍車をかけた、と言われています。

つい先ごろまで国内流通の勝ち組とされてきたイオン。
食品もしかり、衣料品や日用品でも
そこそこの業績を上げていたのですが、
今年に入ってからその快進撃が停まった感があります。

天候不順のせい、消費増税のせい、と
その原因を外部の環境に求めていますが、
確かにその一面もあると思うのですが、
実はささいなところで
自分たちが業績悪化の原因を作っているのではないか、
という思いもあります。

ヨメさんが元気だった頃から、
毎週末はスーパーに買い物に行くことが習慣になっています。
ですので、たとえば商品の値札を見て、
値ごろ感とか、表示の仕方については、見るともなく観察しています。

今年の消費税8％上げの際、
店舗によって「税込み価格表示」「税抜き価格表示」と
大きく表示方法が分かれました。

で、イオンは「税抜き価格表示」を採用しちゃったんですよね。
値札を見れば、税込価格も記載されてはいますが、
表示が小さいので、そちらに目が入りません。
勢い、文字の大きい税抜き価格に目が行きます。

もちろん、これがイオン側のもくろみなんでしょうけど、
どうもそれが裏目に出ているような気がするんですね。

最近、僕はカインズホーム系列のベイシアというスーパーを
よく利用するんですが、
ここは「税込み価格表示」なんですよ。

だから、買った後のレシートと価格が一致しているんです。
買い物中でも、財布からどれだけのお金が飛んでいくのか、
感覚的に分かり易い。

缶酎ハイ1本が105円と表示されているなら
支払う金額も105円なんです。

ところが「税抜き表示」だと、値札には98円と書いてある。
横には「税込み価格105円」とは書いているんですが、
目に入らない。

かくして、後でレシートを見たときに、
「あれ？　98円のつもりで買ったのに、7円余分にかかってる～（汗）」
となるわけです。

この心理的負担って、意外にあなどれないと思うんです。

そういうわけで、あれほどイオン一辺倒だったわが家は、
今は本当に行く機会が少なくなりました。
せいぜい、イオンカード会員向けの特売セールがあるときぐらいです。

こういう世帯が多くなってくると、
イオン側にしてみれば、まず来店機会が減るわけですから、
売り上げが落ちることはあっても昇ることはないのです。
そういう悪循環に陥っているような気がします。

天候不順だとか、消費増税だとか、
外部環境のせいにしているうちはラクですが、
「自分で自分の首を絞めている」と気づいたときには手遅れ、
ということにならないで欲しいものです。

先日、関西が地盤のドラッグストアー『キリン堂』が
店内の値札を「税込み表示」から「税抜き表示」に変更する、と
発表していました。
見た目の商品価格を安くして、来店者数を引き上げる狙いなんだそうです。

僕的には、

－－逆ちゃうの!?

と思ってしまいました。

「税込み価格表示」と「税抜き価格表示」。
どちらが正解かは、異論がたくさんあって定まらないと思います。
ただ、僕のような感覚が相対的に多ければ、
「税抜き価格表示」は、お客に対する一種の裏切りなので、
あまりオススメできないなぁ、と感じます。

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