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カテゴリ:機能回復・リハビリテーション
とある高齢者施設にて、脳卒中、右片麻痺の方です。
最近、食事が自力で難しいとの相談 姿勢も崩れて、車椅子にすわっているのも大変とのことです。 どうも、右半身は感覚障害が重く、ボディーイメージが欠如している様子。 坐位は左坐骨に乗って、右には荷重できていません。 左上肢はがんばって体を支えている状態で、自由に動かすことができません。 また、右麻痺側の上肢は連合反応による屈筋協同運動パターンで固まってます。 まずは、右臀部の筋を圧迫するようにして感覚入力、すこしずつ右坐骨への荷重を介助します。 胸郭の偏位も修正し、脊柱周りの筋も促通。 右坐骨に荷重ができるようになったところで、姿勢保持を介助しながら、左上肢のリーチ動作をしてもらいます。 左同側から、正中を超えて反対側も、いろいろなポジションへ上肢のリーチ動作をして、重心移動を促し、体幹の筋活動をひきだします。 ここまでできると、坐位保持はほぼ正中になって、左上肢のコントロールが改善しました。 右上肢の屈筋緊張も落ち着いてきます。 これで、食事動作がしやすくなるでしょう。 車椅子坐位では、左に傾くため、左体幹にクッションを当てて、坐位保持をしていました。 自身で体幹を保持する機会がなく、左荷重と左上肢の過剰な努力により、右の連合反応を強め、右半身の筋固縮を生みます。固くなった筋は血流も悪くなって、感覚フィードバックは更に悪化。こんな状態に陥っていたと思われます。 今回のケースは、右坐骨に荷重できるよう、感覚をいかに入力していくかといくところにキーポイントがありました。 姿勢が正中でコントロールできなければ、非麻痺側の上肢は自由度を失います。 姿勢調節、感覚フィードバック、連合反応、筋緊張のコントロール、重心コントロールが、キーワード! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.07.28 20:24:37
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