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テーマ:本のある暮らし(3308)
カテゴリ:とりとめのないお話
何を隠そう(隠す必要は全然ないんですが)私、小さい頃は本さえあれば幸せという子供でした。
よく言えば文学少女、もっと有態に言えば根暗な本の虫。 自身も俳号を持っていて、文人を自負していた母が買い揃えてくれた (実際に代金を支払ったのは父ですが)『少年少女世界名作全集』という全30何巻かの分厚い本を、 それこそ背表紙がはがれてばらばらになるまで繰り返し繰り返し、読んでいました。 世界の国ごとに、有名な文学作品から民話、神話、童話まで、小学校高学年から中学生向けに、 平易な言葉にして編集されていて、私の文学的な知識の基本になった貴重なデータバンクでした。 この中で、一番のお気に入りで、繰り返し読んだのが「ロビンソン・クルーソー」。 何がそんなに好きだったのか? 無人島に流れ着いたロビンソンが、難破した船から持ち出した少しの米や麦を育てて、畑を作ったり、 土をこねて試行錯誤の末に焼き物の食器を作り上げたり、 自然の洞穴を掘り広げて快適な住処を作り、野性の山羊を飼い馴らして牧場を作ったり・・・ 自然の中で自給自足の生活を、創意工夫と強い精神力で繰り広げる。 その姿に憧れました。これが人間の本来の生きる姿、なんでしょうね。 実際に無人島に流れ着いても、彼のように気候が穏やかで条件のいい土地は なかなかないのかも知れませんが・・・ 神(自然)は、生き物が自力で生きる為の材料を、はじめから用意してくれているんですね。 自然の恵みの有難さを実感できる物語でした。 特に好きだったのは、自然の花の咲き乱れるお花畑の描写と、 たわわに実る果物を天日干しにしてドライフルーツをつくるところ。 そこから発展して、干し葡萄を入れて手製の釜でレーズンパンを焼くシーンとか・・・・ 物語の世界だけど、私のバイブルのような作品です。 ダニエル・デフォー作 『ロビンソン漂流記』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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