2021/06/13(日)03:28
野原 雑なる草
荒れ地、と言えば荒れ地。うちの敷地には木々があり、草も生い茂っている。
近所の家々は時々雨も降った5月の晴れ間を利用して、芝刈り機が大活躍していた。
地面すれすれに草は刈られて見た目にはすっきりしている。
が、赤土と日照時間の多い南仏で濃い緑の芝生を得たい場合は、水やりがかかせない。
うちはそのままにしている。
すると、この赤土の中に一体どれだけの種が入っているんだろう、
と思うくらい、いろんな草や花が生い茂る。
プロヴォンス地方特有のピンク色の愛らしいオーキデは今年もいくつか咲いてくれた。
紫色のムスカリの仲間も。ほんとうに美しい。
春先は小さなマーガレットのような花もたくさん咲いた。
何故、みんな刈り取ってしまうの?
最近は雑草の間にスイートピーも咲いている。名前の知らない花も咲いている。
赤や白のレンゲソウもたくさん咲き、蝶や虫、バッタの赤ちゃんやテントウムシも姿を見せた。
5月の中旬だったか、サハラ砂漠からくるらしいヤツガシラも二羽見ることができた。
くちばしにミミズなどをくわえていた。
夏になれば、深紅の野生のカーネーションも咲くだろう。
ラベンダーやタイムは自分が植えたけれど、それも小さな花をたくさんつけてくれた。
けれど、ぱっと、うちの野原を見れば、雑草がただ生い茂っているだけにしか見えない。
お隣のさながら4つ星ホテルなみのお庭とは天と地の差がある。
それにしても雑なる草、といっても、いろんな種類の草が生い茂る。
その合間に雨のあと、きのこのボレも実り、にんにくと一緒に炒めて食べた。
青い小さな蝶も舞い始めて外に出るのが楽しい。