老父のつぶやき

2009/09/12(土)16:34

裁判員制度に思うこと

各地で裁判員制度がスタートしている。幸か不幸か私に御指名はかかっていないが、色々なケースが出てきている。殺人、性犯罪、尊属殺人未遂など。(今は尊属が外れているかも)全体の流れを見ていると、犯罪がドラマのように見せられて、裁判員の感想を述べる(実際は分からないが)ような形で、検察、弁護双方の主張がポピュリズムに裏打ちされたような判決になっているような気がする。ストーリーを聞いて判断することも客観性がないとは言わないが、量刑との関係、判決を出す裁判長との話し合いが対等な関係で進められているなら何か大衆迎合のようにも思えるし、裁判官の責任を希釈しているのではないかという思いを禁じえない。兵庫県のケースでは息子が親を殺そうとしたが、被害者が量刑を望まず、被告も反省しているということで執行猶予がついた。深い事情も知らないまま書くのも無責任な話だが、量刑の妥当性が少々疑わしい気がした。いまのところは比較的単純なケースが裁判員裁判の対象になっているようだが、例えば国歌斉唱の不起立による処分などになると手に負える範囲になるのだろうかとちょっと危惧する。思想、統制、管理、こんなテーマは裁判員裁判に適合するだろうか。

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