老父のつぶやき

2021/10/10(日)21:32

保守的な人は考え方が帰納的

視・紙・誌面から(1780)

朝日新聞「日曜に想う」を読んでなるほどと思った。記事では岸田総理の発言の元が過去の総理大臣の発言を引用したものだと論じていたのだが、なかなか的を射た言葉だと思う。帰納的思考は過去に起きた事例から一定の法則らしいものを導き、それを一般化する手法で、必ずしも非科学的な訳ではない。経験の蓄積がものを言う訳だが、返して言えば「前例がない」ときには対応が難しい。 帰納の対語は演繹である。理詰めで手法を考え、開発になる場合もある。無論基本的な知識は蓄積があるのが前提になるのでどちらか一方でことが済む訳ではない。我々の生活だって似たようなものだ。前例がなくても「こうすればいいんじゃないか」と考え、失敗したらまた考えると言う面倒くさいことになるが、世の中だいたいそんなものである。 技術屋はそれで飯を食わせてもらっている訳なので、失敗も飯の種。ありがたい立場であるが、一つ間違えば無駄飯食いのレッテルを貼られる。一方、極めればノーベル賞もあるかも知れない。 ただ、政治には両方の考えを持ち込んで欲しい。「説明しない」は論外だが、過去に成功したことも外的要因で行方が変わることもある。十分な分析を願いたい。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る