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テーマ:屋根直し(6)
カテゴリ:DIY
畑に耕耘機を入れているときに見知らぬ人がやってきた。
「こちらのご主人ですか」「そうですが」 「私、今日裏のお宅の屋根修理をやらしてもらってるんですが、見たところこちらの屋根の棟の漆喰がだいぶ傷んでいるように見受けましたので、やらせていただけませんか」 いわゆる流れの左官屋らしい。確かに裏の家にバンが止まって何やら作業している。まあ、こういう業者はちょっとした仕事で半日で済むならその近くで仕事を探すものだ。 「せっかくやけど、古い家なんで私が自分でやりよるんですわ。破風の下の、のし瓦に防水してるのが不自然に白いでっしゃろ。不細工やけど私がやりましたんや。そう見えるとこでもないし」 「それはすごいですな」 「いやいや、このごろのことで、スサの入った錬り漆喰もあるし、ちょっと道具だけあったらまあ修理ぐらいは出来まっせ」 実際、漆喰は古くなると傷んで、ボロボロと崩れてくる。漆喰自体は水酸化カルシウムが乾燥・脱水の過程で炭酸カルシウムに変わって硬くなるのだが、結合剤のスサが傷んでボロボロになってくるのだろうと思う。姫路城だって、50年で修理になった。のし瓦の下と桟瓦の間には空間が出来るので、そこを漆喰で埋めて行くのだが、専用の首の長いコテさえあればそう難しいものではない。瓦に食いつくように、水で古い漆喰の屑を洗いながしてから埋めて行けばまあ誰にでも出来るし、誰でも見に行くところでもない。 素性の分からぬ職人に瓦を割りでもされたら大変だ、とは言えないが、触らぬ神にたたりなし。 いくらか業者の使う言葉を使った所為か、「こいつは通じんな」と思ったのか、おとなしく引き上げてくれた。そういえばあまり見えないところの瓦が、かなりずり落ちているのを思いだした直しておかなくちゃ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025年03月01日 23時22分59秒
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