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カテゴリ:視・紙・誌面から
「相互関税」と言う耳慣れない言葉をぶち上げたトランプ大統領。相互の国に対する輸入額で輸出額を割った値とほぼ一致するらしいが、「日本はアメリカに車を売るのに、アメリカから買おうとしないから、関税を高くしているのと同じだ。だから輸入に関税を掛ける」と言う何とも乱暴な論法だ。
私はもちろんアメリカ車なんか持ったことがないが、あの図体を見ただけで端から買わないと決める。狭い道を走るのに適しない。エンジンが大きすぎて燃料消費が大きい。バッテリー車のテスラにしたって大きすぎるし、まず高い。売り先が気に入らないものを作って、買えという方が無理筋である。 安全基準がアメリカと合わないからそれも障壁だ、とほざく。昔「プロジェクトX」で見たのだと思うが、キッコーマンが醤油を輸出するにあたり、あの独特の香りの成分を提出しろ、と迫ったらしい。自国の安全基準に合わさせた訳だ。醤油の安全性なんて、長期にわたって使っていることで疫学的に証明されているが、それではダメだという理屈だ。キッコーマンは香りの成分を全部計測して提出したという。 過去にもアメリカは自動車に対して難癖をつけてきた。マスキー法しかり。自国の排ガスは横に置いておいて、日本車に1/10にしろと要求してきて、ホンダとマツダがまずその規制をクリアした車を作った。燃費も改善され、「ガソリンが減らない」と評価を受けてまた売れる。 アメリカ製が席巻しているのは例えばiphone。これとて設計はアメリカ、部品や製造は国外だが、受け入れる要素のあるものは売れるのだ。製造指図は輸出にはならんのかしら? そこをすっ飛ばして、日本に輸入障壁を作っているとねじこむのは筋違いだろう。大国の横暴にはあきれる。アルミなど、既に自国で生産できなくなっているものに関税を掛けたって、すぐに作りだせるというものではない。関税を掛ければ価格は上がる。仕入れよりも高く売らねば商売は成り立たない。物価が上がる。「値段を下げて国民生活を守る」どころではなくなるはず。 トランプ、自縄自縛になりそうな・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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