入歯の更新
入歯なんて出来ればお世話になりたくないものである。管理も面倒だし、つけはずしするのも人に見せる訳ではないけれど、あまりかっこいいものではない。歯周病で失うことになったが、元々あまり歯についてはよい遺伝子には恵まれず、また知識も正しく親に教えられなかった。父は「歯を磨いた時に悪い血が出る」と信じて疑わず、出血のないのは磨きが足りないからだと主張していたが、父の紹介の歯医者に行った時には「あんたのお父さんの歯はひどかったよ」と聞かされた。今になって考えてみると、齲歯の処理をもっと早くしていれば良かったし、歯垢や歯石の出来る原因や対策を知っていればもっとたくさん自分の歯が残ったはずである。今全く欠損しているのは4本だ。左の臼歯が並んで抜けてしまったので10年ばかり前に入歯を作ったが、長く使ううちフレームが露出してきたので作り直すことにした。頼んでから10日ほどで出来てきたが、痛いところがあるので充填剤を使っていたが、歯医者から「それは調整する側としてはやってもらっちゃ困る」のだそうだ。確かに「痛いからユーザー側で対応する」と言うのは最適解とはいえない。痛くないものを提供するのが歯医者の仕事だ。痛い原因は無くなった歯の根が何点か残っていることだった。押さえてみて痛いところを特定し、その根っこを削ってしまった。確かに調整ではあるが、入歯の方はなんともなっていないのでまあ言葉の綾と言うところが。処置してもらい痛くなくなった阿野で、まずは目的を達したのだが、「虫歯が別のところにできてるから次回そちらの対応をします」なかなか開放してくれない。