2007/10/30(火)21:08
1対1での守備原則 パート1
前回はフットサルの一番の基本局面である「1対1」について考えてみました。
今日はその中でも、守備について書いていきます。
一つ一つの戦術は書ききれないので、全体的な考え方にします。
「1対1の守備の目的は?」と聞かれて多くの人はこう答えると思います。
ボールを奪うこと。
もちろんそうです。
でも、実はそれって状況によっては不正解なんです。
つまり、守備では全員がボールを奪いに行ってはいけないんです。
それは、ボールを奪いに行くという行為は、抜き去られてしまうというリスクを冒しているからです。
フットサルは5対5のゲームなので、一人が不用意に抜かれてしまうと数的不利になって、シュートまで持っていかれる危険性が高いのです。
だから、どんな状況でもボールを奪いに行く守備はチームにとっては実は危険因子なのです。最初の問に戻って、1対1の守備の目的はなんだろうか?
それはゴールを奪われる可能性を下げることです。
言い換えると、現状よりも危険度の少ないエリアにボールを移すことです。
フットサルが得点数を競うゲームである以上これは永久不変の鉄則です。
ここを勘違いして守備をしていると、特に強い相手に対しては勝てません。「危険度の少ないエリアにボールを移す」この鉄則に照らして考えると、自然と守備における「成功」と「失敗」が見えてきます。
自分のマークに前を向かれてドリブル突破されたり、抜かれないにしてもゴール前にパスを通されるのは失敗です。
逆にボールを奪わなくても、外への横パスやバックパスを出させたら、成功といえます。チームとして守備を考えるとき、最も大切なことは「どこでボールを奪うのか」のイメージを全員が共有することです。
そうすれば、無理してでもボールを取りに行くべきなのか・前に出させないようにするだけでいいのかの判断ができます。
また、共有したイメージを実現するためにもゴレイロやフィクソなど後方からの指示に従うことも重要です。また、実際に1対1の状況になった場合は次の5つの原則を頭に入れて守備をすることになります。
1.インターセプトを狙う
2.相手に前を向かせない
3.相手のプレーの方向を限定する
4.足を出す
(ちなみに、1~4は優先順位になります。)守備とはあくまで攻撃に対応するものなので、守備単独の練習は出来ません。
したがって、普段の攻撃の練習の中で意識して身につけていくしかありません。
自分が守備をする側になったときは是非とも守備原則を思い出しつつプレーしてみてください。今回は概論的な話を中心に書いてみました。
チームとしての守備戦術は練習・試合を通じて共通理解を深めていきましょう。
一人ひとりが守るべき守備の原則はまた次回以降詳しく書いていきます。
お楽しみにっ!!