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青い島のひだまりで

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2004.09.13
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なんとなく歯医者の椅子にすわると、“まな板の上のコイ”という気分だ。逃げることもかくれることもできない。ひじ掛けがおりているし、先生の七つ道具を置く動くテーブルみたいなのにも、がっちりとガードされている気分だ。

20歳のある朝、口を開けられない日があった。
あれ? どうしちゃったんだ、わたしの口!
大きく開けると、ポキッと音がして開いた。何度かくりかえすうちに開くようになり、あまり気にしなかった。その後、こんなことが何度か続き、歯科衛生士をしている知人から、“顎関節症”というもので、健康保険適用外の治療をするような話を聞いた。でも、ポキッという音はするものの痛みはない。まあいいやと思ってそのままにして歳月が流れた。昨年の歯の定期検査のころから、痛みを伴うようになり、ポキッという音がしないどころか痛みで大きな口が開かなくなった。これは困ると思い、先生にいうと、夜寝る時にマウスピースをつけることで改善されると聞いた。マウスピースとは、透明な白い歯のカバーのようなもので、なんとなく入れ歯みたいな感じのものだ。

顎関節症は、歯医者によっても治療をしていないところや、まだ一般的に病気として広まっていないもののようだ。最終的には、歯医者で手に負えないときは口腔外科に行かなければならないらしい。また、どうして顎関節症になるのか、そのメカニズムもはっきりしていないようだ。ストレスなどでもなるという。アゴの骨がゆがむと、背骨のゆがみも生じ(にわとりが先かたまごが先か、みたいだが)、相互に微妙な関係があるようで、そのゆがみから、アゴの痛みだけでなく身体の不調も生じるそうだ。アゴのゆがみから自律神経失調症になることもあるらしい。自律神経失調症も、以前、わたしは薬を飲んだことがあるが、メンタルな面から生じることが多いようで、いまいち改善されたか疑わしい。

治療台にすわると、妙に息苦しい。なんか息ができない…。
「お口をあけてください。はい、噛んで、開いて」
マウスピースの凹凸を調節している。突然、キーッという音。
いよいよきた。口をぽかんとあけたまま、身体全体が“踏ん張って”しまう。
キーッ!
きたねと、思ったらわたしではなく、マウスピースが削られていた。
あぁ、なんだ~。
大きな虚脱感。

しばらくホッとしていたら、
「お口あけてください」
と、再び。
歯科衛生士さんがアゴの下にタオルをあてた。
お、これはものすごくキケンな予感。
キー、キー、キー。
し、歯石を取りはじめた?
なんかする前には、何をするかいってほしいよな~。まったく…。歯石とりますとか。虫歯の治療をしますとか。心の準備があるのに…。
あ、ちょっと痛い。
あ、そこ、痛い…。いたぁ~!!

中学の同級生が歯科医になって戻ってきたが、間違っても知り合いに人に治療なんかしてもらえないと思う。見たことはないが、歯の治療しているとき顔って、まぬけな顔していそうだから。口に手を入れられ、ぐいっと頬を持ち上げられたり、恐怖でこわばった顔しているのかな…。眉間にシワもよっていたりして…。鼻もブタみたいに上むいているかも…。とても歯医者さんと恋に陥るなんてことはないだろうな。それにしても、つい目をつぶってしまうが、他の人はどうなんだろうか。
治療の間、結構あれこれ考えるわたし。

「はい、きょうはこれでおわりです」
あ~、まな板のコイ、やっと池に返されるって気分。ただでさえ痛いアゴなのに、ずっと口を開けていたから疲れたし痛みが増した。
なんかやっと息ができたって感じ。


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最終更新日  2004.09.13 18:56:38
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