愛するカラス達のR&Rブラック・クロウズというのは知らない人は知らないのだろう。近所のTSUTAYAの「HR/へヴィメタル」の棚に置かれているくらいだ。 どこもハードロックじゃないぜ? あぁ、知られていないんだな、と思う。 90年デビュー、およそ10年ちょっとでバンドの活動にはピリオドが打たれた。 惜しい、惜しまれる! クリス・ロビンソンはイカしたオヤジになって このバンドで歌っていて欲しかった。 クロウズを好きな理由の一つは「6人編成」。 これは自分がバンドやっていた時には鍵盤だったせいもあるが、 私の理想のスタイルなのである。 バンドなど3ピースで十分やれると思えば、 その倍の人数「6人」は多すぎるとも思えるだろう。 G、B、Ds.にせいぜいVo.が別にいても4人。 鍵盤というのはジャズバンドでもないと、 どう存在していいのかちょっとわからないパートである。 (BONJOVIのキーボードがいい例だ、あの人は何のためにいるのか) Stonesは6人目のメンバーといわれた鍵盤のStu.が常にいた。 彼の死後やそれ以前のアルバムやツアーでもメンバー5人プラス鍵盤、 そしてコーラスやホーンが参加していた。 クロウズがあえて「鍵盤も入れて」6人編成のスタイルだったのが、 結果的に私好みのサウンドであったのも当然かもしれない。 デビューアルバム「Shake your money maker」のジャケには5人しかいない。 この時の鍵盤は確かもとオールマン・ブラザーズの チャック・リーベルだったがゲストである。 彼は91年にStonesが初来日した際に鍵盤をやっていた。 あのコンサートに行って、私はピアノの転がし方の巧さがStonesにはちょっと合わないな、と思ったものだ。 なので2枚目の「The southern harmony…」の裏ジャケに「6人目」が映っているのを見て正式メンバーとして鍵盤が加わったのが嬉しかった。(表には5人しかいないが) 2ndで6人になったクロウズは99年の5th「By your side」でまた5人になった。 しかし、この5枚目は1stと並ぶ私の好きなアルバムだ。勢いが近い。 当時私は「6人編成」のバンドをやっていたが、 「今度のクロウズいいよ!」とメンバーの中でも評判のアルバムだった。 1stを初めて聴いた時の感じは不思議だった。自分がロックを聞き始めた12歳の頃、 「お兄さんお姉さんはこういうのを聴いているんだ」と思ったようなサウンド。 だが、懐かしいのに古臭くない。ブルースロックとかサザンロックというとどうもおっさんぽいのだが、 若い彼らのルックスやサウンドはそういう括り方からはみ出していた。 ありそうでなかったバンド。 しかし、軽快で勢いある1st以降はディープな感じのアルバムになっていき、 セールスはいまひとつだったそうだ。 確かに全アルバム持っている私も、特に4枚目の「Three snakes and one charm」あたりはあまり聴かない。 …久々に聴いてみた。 かっちょいい!何だよ、どこが売れなかったんだ?! 味のある曲ばかりだ。 スライドギターもうねってるし、クリスの歌は泣かせるよ…ホント。 泣かせる、というなら3rdの「Descending」のピアノも鳥肌。それ以上にやっぱり歌だけど。 私はロックバンドのライブ中盤辺りでお決まりのようにやるバラードが嫌いだが、 これは引き込まれる。 極めつけはラストアルバムの「Soul singing」 ああぁぁうううぅぅうーーっ(←悶える声) 聴きたいっナマで聴きたいよーーーっ 一度でもコンサートに行きたかった。 もう復活はないのか、だったら更にイカしたバンドで来日してくれ、クリス! 君は歌う為の人間だ。 |