2006/04/25(火)21:51
辛い時にひたすら描いた「アリス」
先日の日記で紹介したトールの作品は習い初めて半年くらいだったと思います。
伊藤真由美先生を知るきっかけになった、ペイントクラフトに掲載されていた作品、
「アリス」。
アメリカンカントリー風のペタッとした感じのトールしか知らなかった私はその繊細な作風に一目惚れしてしまい、なんとか自分で描いてみたいと思いました。
詳しく描き方は載っていましたが、トール自体、友達にちょこっと教えてもらったくらいでほとんど初心者。
いきなり、こんな難しい作品は無理だと思ったのですが、たまたまその当時、幼稚園の年長だった娘のクラスが学芸会で「不思議の国のアリス」をやることになっていて、娘の卒園の記念にしたいと思ったことと、もうひとつ大きな理由がありました。
とてもとてもつらい事があって、屋上から飛び降りても不思議ではないようなことがあって、でも娘を置いて死ぬわけにはいかないから、今の状況を一瞬でも忘れられることに夢中になりたかったのです。
難しかったです。失敗して何度も塗りなおしをしました。
トール独特の筆使い、陰影の付け方、ぼかしかた。。。
子供が寝てからの時間、ひたすら筆を運びました。
でも本当に夢中になって、その間は忘れることが出来ました。
たとえ現実逃避でも、それで良かった。
出来上がった時、飛び上がって喜びました。
そして、こんな悲惨な状況にある自分でも、こうやって幸せを感じることは出来るのだと思いました。
作品としては本当に下手です。
習い始めた時、描き直そうかとも思いました。
でもそれは辞めました。かけがえのない作品、私にとっては最高の作品だから。
ビーズも同じ。
落ち込んだ時、辛い時、泣きながらでもビーズを眺めているとなんとなく気持ちが和んでくる。
そして、なにか作ろうかなと思う。。。
立ち直りの一歩を与えてくれるんですよね。