オリーブの木

2005/04/21(木)20:28

グッパイ・レーニン

シネマ(63)

 見たかったんです、この映画。  ドイツの映画で、粋な日本題をつけたと思ったら、原題でした。  主人公は、東ドイツの青年アレックス、幼い頃、父親が西側に亡命して以来、母親は社会主義に没頭。建国記念の日、反体制デモに参加し、警察に連行されるところを、母親が見て心臓発作で倒れてしまう。  母親が、8ヶ月も意識不明の状態の間に、ベルリンの壁は崩壊。東西ドイツは統合。東ドイツの生活も、西ドイツの影響を受けて様代わりしていく。  意識を取り戻した母親だが、ショックを与えると命取りになるというので、アレックスは、周囲を巻き込み、母親のまわりを以前の東ドイツの状態にもどし、何も変化がおきていない振りを続ける。  おもしろいのは、アレックスが仕事仲間と、旧東ドイツのニュースを作って、母親にTV放映のように見せかけてビデオを流すシーン。このビデオを次々と作っているうちに、母親に見せるだけでなく、自分も楽しんでいることに気がつく。  いつまでも、だまし通せることも無理になってきた頃、友達が最後のビデオを用意してくれる。  最後のビデオを、家族で見ている時、もう本当のことを知っていた母親は、優しい息子の顔ばかりを、誇らしげに見ていた。  涙がでるほどの感動はないけど、優しい気持ちになれる映画です。  憧れの宇宙飛行士が、年をとってタクシーの運転手になっているのが、悲しい・・東ドイツってそんなところ?

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