こんばんは。
たった今「カンフーハッスル」を見終わりました。

昔、ジャッキンー・チェンの大ファンだった。
中学生の頃、まだビデオデッキを持っていなかった我が家で、
夜テレビのロードショーをなかなか見せてくれなかった。
そんな中、毛布を被って、イヤホンで必至にジャッキーの映画や、
ホンコン映画を見まくった。
6歳のときから字幕スーパーを必至に追って見ていた。
映画は小さな頃から大好きだった。

「カンフーハッスル」を見ながら思った。
この監督には映画の神様が、ある意味宿っているのではないかと。
この映画はあの「少林サッカー」で一躍有名になったチャウ・シンチューが監督・脚本・製作・主演をやると言う、ホンコン映画らしいホンコン映画。

ホンコン映画は、その才能のある俳優が監督・脚本・製作・プロデュース・主演をやることが多い。
年間相当の数を撮影する映画大国のホンコン。
ストーリーをスパイすると言うことも多いせいで、脚本という名の本は無い。
口移しでセリフを当日覚えさせる。
そんな世界。

ジャッキー･チェン以来の久々に天才肌の映画人だと思う。
ストーリーは実に馬鹿げているんだけど、これはなんと言うか、
映画通には笑えると思う。
あらゆる映画のエッセンスをパクっている。
いや、上手に表現されている。（笑）
ちょっと思ったんだけど、主人公シンが信号機の中で痛みに耐えるシーンって
「仄暗い水の底から」の最後のあたりのシーンに似ていません?
あれはホラーだったけど、これは、丸っきりのアクション。
黒いスーツの男達のシーンは「マトリックス」のスミスが増殖したシーン。
「マトリックス」で使われたワイヤーアクション。
本家本元が「マトリックス」より学び、再び逆輸入して、もっと高度なワイヤーアクションに成長させている。
まるで「ワイヤーアクションは、こうやって使うもんだよ」って言っているようだ。
あんなに美しいワイヤーアクションは久々だなと思った。
スタッフを見て頷いた。
アクション・コリオグラファーにあのジャッキー･チェンの兄弟子サモ・ハン・キンポーが指揮をとっている。

「グリー･ディスティニー」や「クローサー」のスタッフがこの映画を支えている。
なんだか納得だ。
古いホンコン映画も、新しい最新のハリウッド映画も、酸いも甘いも知っている映画だ。

確かにストーリーはお下劣だったり、馬鹿げている。
でも、見ていたらブルース･リーも、ジャッキー･チェンも、マトリックスも、
いろんな映画の面白いところがあっちこっちにちりばめられている。
七人の侍・荒野の用心棒・チャップリン・羊達の沈黙・・・いろんな映画のエッセンスが本当にちりばめられている。
分かる人にしか、分からない。
実に「上手い」って思わせるシーンが多い。
ハリウッドでは決して出来ない、映画である。

そう言えばさあ、2人の刺客がやってきて、それを大家夫婦が倒した後、
大家の奥さんが組長の車に乗り込んですごむシーンて、まさしくブルース･リーですよね。

私にとって一番ツボにはまったのは「達人こそ、普通の人として生きるには大変な苦労がいる」と言うところ。
そこを聞いてなんだか胸に迫った。
爪を隠して生きるには、この世の中は大変過ぎる。

今、旦那が2度目のDVDを流している。(^_^;)
旦那は途中から見たので・・・。
2度見ると、よおく分かるね。

本当にこの監督には映画の神様が降りてきている。
そう感じさせる。
おもしろい。
お下劣だけど、面白かった。

　

カンフーハッスル公式HP

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