Tick Tack
真っ暗闇の中、意識の彼方で聞こえる電話のベル。昨日も同じ時間帯に電話があった。いやがらせとかじゃないよなぁ?冷たいフローリングの床を飛び跳ねながら受話器をとる。ヘンな間の後、聞きなれない男性の高い声。Hello? Hello? 種違い(笑)の義兄からだった。7年前のクリスマス以来会っていない。横柄な態度は180度回転する。「あっら~、ご無沙汰してますぅ~、お元気にしてはりますのぉ~?」ここ2~3日、なぜかお兄さんの住むウェストモーランドの景色が頭から離れなかった私。遠浅の美しいビーチとガ★ジャ畑で有名な、西側に位置するいなか町。今度帰ったら絶対に足を伸ばそうと妄想をふくらませて矢先だった。日曜日の朝義兄さんがうちらをたたきおこしたその理由とは。某出会い系サイトに自分のページを作れとのご指令でした。久々におしゃれしておでかけ。去年電撃結婚した友達のお祝いを買うため、女グループ4人大集合。約4年ぶりの歳月を経ても、あまりかわっていない事を確認しあう。ハービスエントのエスカレータにのりながら、思いっきりテレビの話題になる。その足でグレープシードオイルを買う私は、立派なみのもんた症候群。かぼちゃの種バターなるものもゲット。(日記をご参照)イタリアンのお店でランチ。噂話に花がさく。遊びの度が過ぎヨゴレた後輩。外国でセレブ生活してるクラスメイト。一方、私はあまりに中途半端。「日本にきてるジャマイカの企業とかないの?」「派遣で通訳の仕事してる子いるで。堺刑務所で」「Rumちゃんにはわが道をいってほしいわ」答えは自分の中にある。それはわかっているのだけど。それにしてもこのビルは一体何だ?トイレまでがゴシロリ調。こういう集いがなければ、たぶん一生縁がないだろう。お祝いの買い物も終え、別れを惜しむように喫茶店で無駄話にふける。日曜日の夕方は秒刻みで私の心に影を落とす。月曜日から仕事は私だけ。ガラス越しの人の波はさっきから増え続けている。あと十数時間でとける魔法の、最後のあがきのよう。三十路を過ぎた女性客には似つかわしくない、ポップな店を後にした。出る瞬間Kanye West"Through The Wire"が流れてきた。(もう帰るちゅうねん)もうあの頃の4人ではない。そんな感慨を胸に、かぼちゃの馬車(環状線ですが)が待つ駅へと急いだ。