Cornwall Hospital
押尾学の裁判は「エクソシスト」やら非常識な表現が続出で問題になってた。ヒンシュク買うの承知で、あえて私も言うと、血を流して泣き叫ぶ息子は梅図かずおのマンガにでてくる子供そっくりだった。ボン、流血事件です。夕食後にソレは起こった。狂喜の声をあげながら何かに憑かれたように回り続けるボン。そんな彼を横目に嬢をあやしながら私は、風呂に入れてもすぐ汗だくになる・・それが彼という人間だ、という結論に達した。その時だった。泣き声。血。ふらついて家具の角でおでこを切っていた。外で車を洗っていた旦那を呼んだ。救急病院をめざし、出発する車を見送った。嬢がいるので私は待機。コーンウォール病院はまだ足を踏み入れたことのない未知の世界。行くか迷った。ボンも父だけじゃ心細いだろうし。しかしこの後の展開に、やめて済んでよかった、とどれほど安堵したことか。夜10時に電話すると「一人目の医者に診てもらった。次を待ってる」午前2時にまた電話「二人目に診てもらった。縫合の先生は朝8時まで来ないらしい」授乳もあったりで私も寝れなかったがムタバルーカ先生の深夜番組が聞けた。朝また出直すということで午前3時に帰ってきた親子。「びょういん、ビルやったでぇー」傷口にガーゼをはってもらったボン、平常に戻っていた。家族会議。旦那は翌日(ってもう当日やけど)仕事。私が後を引き継ぐことに。子連れで乗り合いタクシーに乗り、モベイの旅ですか・・いつかこの時がくるのかな、とは思っていたが・・。誰か助けて。ここの家族は数だけ多くて全く役に立たず。そのくせ何かあればすぐ頼ってくる。期待(?)と不安でますます眠れず迎えた朝。あれ、旦那まだ寝てる。「もう間に合わん」寝過ごし結局仕事サボって家族で行くことに(この二転三転するパターン、多いな・・)。潜入!コーンウォール・ホスピタル。高台にそびえる巨大な建物。ガラス窓が少ないせいか一種異様な雰囲気をかもし出してる。「ゆ の げっちゅー いぇっと?(まだ済んでないん)」すれ違った男性と言葉を交わす旦那。彼は徹夜組か。セキュリティチェックを終え建物の中へ。待合の椅子は満席。我々は奥のまで進む。昨晩待った甲斐あり、残すは最終ステージ。ロールプレイングゲームのようや。すれ違った男女の看護師はスペイン語。ベンチで横になっている親子。どこからかきこえる男性のうめき声。処置室の前の椅子に腰掛けるも、音沙汰なし。隣に座っていた徹夜組の女性、同じく縫合を待っている。40代ぐらいだろうか、仕事帰り強盗に襲われたらしい。頭を凶器でなぐられ負傷。白いヘアバンドかと思ったら包帯だった。「ついてなかったのよね・・」「フランケンシュタインみたいにされるって医者に言われたわ、アハハ」悟りの境地だった。彼女の不孝話を、私の腕の中でさもおかしそうに聞いている嬢。最近おしゃべり?がさかんになってきました。1時間ほど待ってようやく研修医といった風の若い女性医師が現れた。まずUnlucky ladyがトップバッター。「あぁぁ~~いたぁ~い~」うめき声が聞こえたかと思うとげらげら・・・。ドアの向こうではいったい何が起こっているのか?さて、ボンの番。ポテトチップスとジューシィ・ジュースでひとごこちついた彼を再び地獄の深淵へと突き落とす。父と二人でドアの向こうに消えた。絶対泣くで、と旦那と二人確信してたが・・。静寂。傷口にテープをはってボン、リターン。縫わずに済んだらしい。ろうかでは看護師がワゴンで朝食を配っていた。お茶・食パン・カラルー(青菜)・スクランブルエッグにオレンジ。豪華だ、うちのよりずっと。徹夜組もこれで報われることだろう。薬局はひとだかり。ここも夜までコース。無料だからか。金はなくても時間はいくらでもある、と言う方は是非!うちらは回れ右、街の薬局で処方された薬を調達、2000円ぐらいした。あらゆる不幸が凝縮された空間にひとかけらの希望。生への執着がさらに深まる場所。それがコーンウォール・ホスピタル。絶対お世話になりたくない。だから毎日しっかり生きなくちゃ。