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カテゴリ:MI A BREED
「そういう時は朝からこな!いつ始まってもおかしくないんやから・・」とナース。
「朝来たらなんとかできたのに・・」と別のドクター。 はい、次からそうします・・ってお宅の看護婦が待機しとけゆーたんやないか!?(と心の叫び)体温計をわたされ「脇の下でいいんですか?」と大ボケかましてしまう。「他にどこがある?」私、舞い上がってるみたい。剃毛。ジョリジョリ。ここは何か話題を・・。私はいたって平静を装い「普通分娩の人も剃るんですか?」「剃るよーここじゃなくて会陰部ね」アソコに機械つっこまれながら会話してたのはいつの日や。今はアソコをそられながら雑談。旦那はまだかと外野がうるさいので、待たずに始めてもらうことにする。「いいのぉ、らむさん、ゴメンねぇ」緑色の手術着に着替えた執刀医。私の目には聖人に写った。オカマよばわりしててごめんなさい。 手術のことは細部にいたるまで覚えてる。無機質な部屋はまるで「食肉解体センター」。シャワーキャップに全裸という前衛ファッションで平均台のような幅狭の台に寝かされる。鼻には酸素チューブ。アソコに尿の管。「子供さんはどっちがわかってるんですかぁ?」「いえ、最後にとっておこうと・・」「じゃ、楽しみですね!」頭の上のナースが終始私に声かけ。そういうポジションなんかな。「横になれる?できるだけ背中丸めて」10か月の腹でそれは無理です。「麻酔打ちますねー痛くても動かないで」動いてしまうほどイタイんですか?実際それほどでもなく、やがて下半身はじんわり暖かく。 上半身は緑色の布をかぶせられ、視界が遮られてる。研ぎすまされる聴覚。ドクター「メス」ナース「もうすぐ赤ちゃんでてきますよー」規則的な電子音。血圧計の数字を読むナースの声。やたらハイテンションな周りの会話。やがて、耳慣れない音が聞こえてきたと思ったら、赤ちゃんの産声だった。「男の子ですよー」その瞬間、やっぱり泣けてきた。I knew it. 布の隙間から見せてもらった子は気持ちよさそうに目を閉じてて、やたら大人っぽい手をしてた。 ここからが長かった。体の中をいじられてる感触。インストゥルメンタルの明るいBGM。ナース「これだけどの映画かわからなんですよねぇ」どうやら宮崎駿映画のサントラらしい。さっき荒井由実のひこうき雲がかかってたけど、あれもハヤオ?(てか、あれ女の子が死ぬ歌ちゃうっけ・・)さっきから布の上に色んな物がのせられ気になる。ナース「あ、子宮のってましたよ」。ドクターとナースが私の膀胱のついてやり取りしてるのが聞こえる。てか、私の膀胱見えちゃってるんですか?手術のエンディング曲はなぜかCountry Roadだった。パーティーは終わって、別室へ。ストレッチャーで運ばれるのってこんな景色なんかぁ。 To be continued お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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