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カテゴリ:BOOK REVIEW
真田山は前住んでた家の近所で、三光神社は毎年恒例のお花見スポットだった。真田幸村像を前に、夜桜の下酒盛りをしていたっけ。この本、もっと早く読んでいればよかった。 戦国時代のOBや二世たちが繰り広げる、大坂冬の陣・夏の陣。司馬遼太郎のひいき目があるのか、家康がとにかく悪い!あらゆる手を尽くして豊臣家を滅亡に追い込む。大阪城が女性の手で回っていたせいか、最後まで翻弄され続ける様が哀れ。 その中で秀頼の浮世離れが光っている。巨漢で、達筆で、天然?もう存在そのものがカリスマ。鍛えれば、ものすごい武将になっていただろうに。その秀頼と対照的な、あさましくて、セコい家康。口八丁手八丁で、大阪城を陥れる。タイトルの「城塞」が悲しい。 中巻から真田幸村登場。左遷という境遇の中、百姓仕事で体を鍛える。真田ひもを開発し、ビジネスにして大阪へ行商しながらネットワーク作り&政情調査。秀頼の使者が来た下りは、感動。ていうか、天下人からの手紙は三方(って名前なんですね、お月見団子が乗ってるアレ)に乗っけて、受け取るほうも正装して平伏して・・。完全なヒエラルキー、今見ると新鮮。 で、幸村の名将ぶりですよ。家康からも「寝返ろ」とオファーまでもらう。その返事がまた素晴らしい。西軍の敗北は、圧倒的な兵力の少なさだったらしい。でも、負け戦としりつつ、その気迫は東軍をはるかにしのぐもの。数では負けてたけど、精神力も技術も西軍が勝っていた。 戦場で足踏みする東軍を眼下に、幸村 「百万を呼号するといえども、ついに一個半個の男子もおらぬのか」 来年の大河ドラマは真田幸村(信繁)だそうですね。見たい! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/02/24 02:33:33 AM
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