川崎病について<川崎病とは>1967年、発見された比較的歴史の浅い病気です。急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群とも呼ばれます。 全身の血管が炎症を起こしてしまう病気です。 4歳以下の乳幼児にに多く、女の子より男の子の方が多いようです。 この病気の困ったところは、原因不明であることと心臓に後遺症が残るかもしれないこと。 <主な症状> 1. 38~40℃の高熱が5日以上続く。 2. 手足の先が腫れ、状態が良くなると皮が剥ける。 3. 体に赤い発疹が出る。 4. 目が真っ赤に充血する。 5. 唇が赤くなり、いちご舌(舌に赤いぷつぷつができる)になる。 6. 首のリンパ腺が腫れる。 以上6項目のうち5項目以上当てはまると川崎病と診断されます。 この他、BCGの後が赤く腫れることもあります。 血液検査などで菌やウイルスをが発見されるわけではなく、今だ原因不明で症状だけでの判断なのです。 Runeの場合は・・・ runeは熱が出て2日目に左頬が少し腫れているのに気がつきすぐに総合病院に 川崎病の疑いで入院となりました。 しかし、症状が3つしか出ず(熱、リンパ節炎、目が赤くなる)BCGの跡に関してはBCGを受けて1ヶ月だったので 赤くなりましたが症状には含まれませんでした。 結局、川崎病とは診断されず2週間入院し、症状が治ったので川崎病の治療をせず退院しました。 <川崎病の検査> * 血液検査 * 尿検査 * 胸部X線撮影 * 心電図 * 心エコー この他、もっと詳しく検査する場合には心臓カテーテル検査が行われるそうです。 Runeの場合は・・・ 体の炎症反応(CRP)や肝機能などを調べるために血液検査と尿検査、肺を見るためにX線撮影をして かなりの異常が見つかりました。 しかし、川崎病と診断されなかったので川崎病の治療はせず、通常の治療をしました。 入院して1週間後に心臓の後遺症はないかエコーをしましたがその時点では後遺症は見つかりませんでした。 <治療方法> * アスピリンなどの抗凝固剤を服用 * ヒト免疫グロブリンの点滴静注(血液製剤) * 合併症によってはステロイドホルモン使用 発病7日以内にヒト免疫グロブリン(血液製剤)大量療法(点滴注射で5日間)を行う事により、 冠動脈瘤の発生率を減らす事ができます。 また、心血管病変の後遺症の出現は3%以下で、多くは寛解をみます 血液製剤は、現在は加熱処理を行っているので、よっぽどの事がなければ大丈夫だと思います。 血液製剤を使用するにあたっては、お医者さんから丁寧な説明を受け、 親の承諾(書類にサイン)を確認して投与が開始されます。 Runeの場合は・・・ 結局、runeは再入院で合併症の僧帽弁閉鎖不全症からくる肺水腫、敗血症のために 免疫グロブリン(ガンマグロブリン)を使いました。 今血友病で問題になっていますが、サインする書類には「今発見されているウイルスは大丈夫です。 しかし、もしかしたら今発見されていない未知のウイルスがあるかもしれませんがいいですか」 みたいなことが書いてありました。 そのサインをするころは、危篤状態で他に選ぶ道はなかったので 考える余地もなくただサインするという感じでした。 血液製剤とはそういったものなので、お医者さんは川崎病の診断を軽々しくできないようで runeの場合もかなり迷ったらしいです。 血友病の問題があってから、使う血液製剤一つずつLOT.NOが明記されていて 誰の血液から作ったものか、誰にどれを使ったかなど情報管理がされており何か発見された場合は すぐにわかるシステムになっているようです。 <心臓後遺症> さまざまな合併症が見られるようですが、多くは治癒に伴って良くなるようです。 ところがもっとも厄介なのが心障害。 1. 冠状動脈に拡張・瘤・狭窄などが起こる。左冠状動脈に多く発生する。 2. 弁の後遺症 3. 大動脈弁閉鎖不全・僧帽弁閉鎖不全。心臓内で血液が逆流し負担がかかる。 4. 心筋・心膜の後遺症 5. 極まれに不整脈。 圧倒的に多いのが1。狭窄により心筋虚血が起きたり、動脈瘤に血栓ができことが怖い。 突然死を起こすこともあるあるようです。 と言っても治療方法の進歩で以前よりもこういった後遺症は減ってきているとか。 Runeの場合は・・・ 川崎病の治療をせず退院してから2週間後、突然ミルクを吐きました。 その吐き方が異常で、母乳を飲むたびすごい勢いで、寝ていても1m以上飛ぶといった感じでした。 なんだか胸騒ぎがし、朝になるのを待って06:00ごろ、入院していた病院の救急センターに行きました。 すると、「風邪です。抗生剤を出しておきます」とそっけない言葉で 「外来の時間まで待てよ」みたいな態度であしらわれました。 とっても腹が立って納得がいかないので、そのまま近くの小児科に行くと 「心雑音がします!」と先生もすごくビックリして、また入院していた病院に行くように言われ、 そのまま入院となりました。 総合病院 → 近くの小児科 → 総合病院 即検査が始まり、エコーで調べると僧帽弁がほとんど機能していない状態で血液が逆流し 心不全を起こしているということがわかりました。 心不全を起こしているので心臓はかなり大きくなっていて、 食道を圧迫し吐いているということでした。 朝の救急センターの先生は小児循環器科の先生でなぜ心雑音がわからなかったのか不思議で それだけいい加減に診察していたのだと感じ、とっても納得いくものではありませんでした。 <その後の生活> 定期的に検査を受けなくてはなりません。 心臓後遺症の重さによっては5歳以上の子供には運動制限が必要になるようです。 心臓に後遺症を残した場合はもちろん、残さなかった場合にも生活習慣病予防が必要です。 Runeの場合は・・・ 結局僧帽弁に後遺症を残し、僧帽弁閉鎖不全症となりました。 内科的治療として人工弁にする手術をするまで、なるべく体が大きくなれるように 利尿剤を服用し心臓を多少楽にしながら、離乳食やミルクを与えていました。 しかし毎食といっていいほど吐き、なんとか維持していた体重も少しずつ減ってしまいました。 そして、とうとう風邪をひき、そのままの状態では危険になり、人工弁の手術をすることになりました。 runeの手術の危険率は25%で、心臓手術では高い方だそうです。約10人に3人は亡くなるということですからね。 手術後は人工弁を入れたことによって、一生薬を服用していかなくてはならないのですが 内科的治療をしていたころのことを思うと元気に大きくなっている今がとても幸せです。 川崎病の治療としては通院、診察まったくありません。 心臓の方の通院が2,3週間に一度あるので省かれているのかもしれません。 発病後、半年の入院生活、そして何度か入退院を繰り返し、今でも喘息持ちで熱を出したりすると ヒヤヒヤさせられますが、母親が主治医のようなものですね。 よりご協力いただきました。ありがとうございました。 ジャンル別一覧
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