Rune&Neo 怪獣日記

runeへの手紙

           runeへ
          ママはこの手紙をあなたが自分の病気について知りたくなったとき渡そうと書いています。
          あなたが生まれて4ヶ月、それまではすごく太っていて元気な赤ちゃんでした。
          突然高熱が出て耳下が腫れ入院することになりました。
          この時の検査では川崎病という難病の疑いありましたが、結局そうではないと診断され退院できたのです。
          すると2週間後、おっぱいを飲んだすぐに吐くようになり、今度は心臓に雑音が聞こえると言われました。
          訳の解らないまま、また入院です。入院して5日目、病名を聞かされ胸がはちきれそうになりました。
          後天性僧帽弁閉鎖不全症。はっきりとした事は分かりませんが、原因は川崎病ではないかということでした。

          その日のうちに新たな治療をすることになって準備をしている時、あなたの様子がおかしくなり大変なことになりました。
          肺にたくさんの水が溜まり苦しくなっていたのです。ママとパパは部屋から外に出され、
          3時間後、先生から2~3日が山だと聞かされました。
          その間は、おじいちゃんもおばあちゃんもみんな病院に来て、あなたの命が消えないようにずっと祈り続けました。
          小さな体に人工呼吸器が入り、周りにはたくさんの機械や点滴が並んでいました。
          このころははっきり言ってママの記憶がありません。突然の出来事にショックが大きすぎてよく覚えていないのです。

          絶対に生きようとするあなたの頑張りと、必ず治そうと願う皆の祈りが通じたのでしょう、
          機械や点滴が少しずつ減りICUを出ることができました。
          発病から4ヶ月、なるべく手術をしなくて大きくなれるよう、体重を増やすための治療が始まりました。
          しかし心臓が大きくなって苦しいため食べてもすぐ吐いてしまい、
          体重はなかなか増えず手術を決断しなくてはならなくなりました。
          そんな時風邪をひき、再び危険な状態となりました。起きていると危険なので
          手術まで1週間ほど薬で眠り人工呼吸器を着けていました。
          小児循環器オープン病床へ移るとママは一緒にいることができないので、
          初めてあなたと離れることにもなりました。家ではパパと二人で泣いたこともありましたが
          runeが頑張っているのに・・・と、ママ達も励ましあったのです。

          H13.9.5(ママの誕生日)9:00、手術が始まりました。使えなくなった僧帽弁を人工弁に換える手術です。
          手術中はみんなで千羽鶴を折りながら成功を祈っていました。14:30頃、無事終わった時には心底ホッとしました。
          しかし、先生から「まだ安心できない、何かありましたら連絡します。」と言われた時は、またたまらなくなりました。
          何もないように・・・とずっと家で祈っていても、電話が鳴るたびビックリしたりしてね。
          だから再度一緒に入院生活を送れるようになった時はすごくうれしかった。
          その後、前にも増して頑張ったあなたは、H13.10.10に退院することができたのです。 
          長かった半年、ママにはあっという間でした。半年間、パパ、おじいちゃん、おばあちゃんは
          毎日病院に来てくれたんですよ。2週間に1度の通院も、そして採血も、とっても痛くて泣いていましたが
          すごく頑張っていました。1歳の誕生日、2歳の誕生日と何度か入院はしましたが、
          普通の生活を無事送ることができました。

          ところが2歳の夏、ぜんそくがなかなか治らず、それは心臓からきていることがわかり検査入院することになります。
          さらに入院後、以前と同じく吐くようになり食事や大事な薬を摂れなくなってしまったのです。
          予定が変更され再び手術となりました。危険度は一度目より低いのですが、
          2度目の手術ということで1度目より時間が長くなり、
          より大きな弁を入れるために心臓破裂の恐れもあるということでした。
          ママはあなたの病衣を作りながら待ちました。手術が終わって急いであなたを迎えに行くと、
          そこで先生から「23mmが入ったよ」と伝えられました。これは手術説明にはなかった大きさなのです。
          体の成長に併せて何度も手術をしなくて良いように、先生はすごく大きな弁を入れて下さったのでした。
          今あなたは以前のようにすごく元気になりました。まだまだ書ききれないことがたくさんありますが、
          それらを幾度も乗り越えてきたあなたは、きっと強い子なのだとママは信じています。ここまで元気になれたのも、
          あなたの生命力とお世話になった先生、看護師さん、お友達、家族、みんなのお蔭だということを忘れず、
          その命を大切にしてください。そしてこれから周りの人達の助けを借りなくてはいけないのですが、
          感謝の気持ちを忘れずにいてください。ママ達はあなたが元気で過ごせるよう支え、
          ずっと祈り続けていきます。一緒にがんばろうね。

        
          今回は、恥ずかしながら娘への手紙を書かせて頂きました。
          幼稚園探しでは入園を断られたこともありました。公的な受け入れ態勢に加え、
          予防接種の遅れ、風邪、服薬のためのけがの予防・・・とたくさんの不安を抱えておりますが、
          今まで何とかやってこれた事を力に、これからもポジティブにかんがえていこうと思っております。


                                   「心臓をまもる」No.484 掲載






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