185307 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

RUN FOR YOUR LIFE !!

RUN FOR YOUR LIFE !!

3月18日

3月18日(ボルケーノ)

マウナケア

薄暗い入り江の向こうにヒロの町並みが霞んで見え、
その町並みを抱えるかのように、
雪を被ったマウナケアが遥かそびえている。
18日朝の景色。
二人でそれを眺めながらラナイで朝食。

今日はヒロから約50km離れたところにある、ボルケーノ国立公園へ。
ハワイ島で、どうしても見たかった場所の一つ。
ホテルを9時過ぎに出発し、11号線を南下する。
10時前にはボルケーノ国立公園のゲートに辿り着いていた。
事前にガイドブックで得ていた情報では、
車両1台につき$10のパスの購入が必要だということだったが、
特に支払うこともなくゲートをパス。
まずはビジターセンターへと向かう。

ビジターセンターでは、現在の火山の状況とかetc...。
大変勉強になり...(笑)。
...5分でパス。

道路を挟んで向側にあるボルケーノハウスへ。
歴史のあるホテルで、キラウエア・カルデラの縁に建っている。

ボルケーノ ハウス

暖炉のあるロビーを抜け、ちょっとした売店へ...
ふと目線を上げると、想像を超えた光景が広がっている。
はやる気持ちを抑えながら外へ。

キラウエア クレーター2

眼前いっぱいに広がる巨大なクレーター。
「すご....。」
息をのみ、一言を発するのが精一杯。
光景に圧倒されるという感覚をしばらくの間、思いっきり味わう。

キラウエア カルデラ

目に映るもの全てに心動かされながら、
小さなトレイルを歩く。

オヒア レフア

5分ほども行かないうちに、
ちょうど、ボルケーノアートセンターがある辺りに出たので、
センターの中を覗くことにした。

ボルケーノ アート センター

アートセンターの中は、
地元のアーティストによる作品が、
それほど高くない価格で販売されている。
興味深く見ながら、何点かお土産を購入。
センターの方が、
「今から表のステージでフラやるわよ。」
と親切に教えてくれる。
フラの内容はよく分からなかったが、
いわゆるホノルルで見るようなフラとは違い、
非常に古式ゆかしいものであるらしい。
(後ほど、どういうものか判明するのであるが...)
フラを堪能し、先を急ぐことにする。

フラ1

キラウエア・カルデラの縁には道路が通っており、
車でぐるりと1周できる。
途中、大地の裂け目サウスウエスト・リフトに立ち寄り、
今回の目玉、ハレマウマウ・クレーターへ。

サウスウェスト・リフト

ハレマウマウ・クレーターは、
キラウエア・カルデラの中にあるクレーターで、
大きな穴の中にもう一つ穴が空いているような場所。
伝説によると「ペレ」という女神の住居だそうだ。
近くのパーキングに駐車し、
クレーターまで5分ほどのハイキング。

トレイルに出発

クレーターの近くには、
安全のためか柵が張られている。
その柵の外に、誰が置いたのか供え物が添えられている。

供え物

ここが信仰の対象であることは知っていたが、
実際にそれを感じさせる現場を見ると、
ちょうど神社に参詣した時のように背筋が伸びる。
その昔、このクレーターの底が煮えたぎる溶岩で満たされていたとは、
にわかには信じがたい。
今ではまるでタールを流し込んだように、
黒光りする岩石で覆われている。

ハレマウマウクレーター

クレーターを後にし、さらに先へと歩を進める。

ハレマウマウ・トレイルを行く

溶岩の道

10分ほど歩くと前方に恐竜の背中のような地形が見えてくる。
どうやら以前カーテン状に噴火した名残のようだ。

カーテン状の溶岩

圧倒されっぱなしの風景だが、
次第にお腹も空いてきたので、
駐車場へ戻ることにする。
風景は食欲には勝てないらしい...。

ハレマウマウ・クレーターの横を通り、駐車場へと向かう。

すると、向こうから見覚えのある人たちが歩いてきた。
アートセンターでフラを踊っていた人たちだ。
手には捧げものを持っている。
興味津々に彼等の後を追う。

フラ2

立ち入り規制しているロープを超え、
クレーターのすぐそばへ。
おもむろにチャント(詠唱)が始まり、
フラが捧げられる。
ひとしきり踊った後、捧げものをクレーターに投げ込んで終了。
アートセンターで見たフラは、
ここに住むと言われている女神「ペレ」に捧げられるものだったようだ。

ペレに捧ぐ1

ペレに捧ぐ2

えも言われぬ感動を覚えながら、
それでも食欲に突き動かされ、一旦、公園を後にする。

昼食はボルケーノビレッジにある「キアヴェ・キッチン」へ。
ピザとサラダと手作りのソーダで昼食。

キアヴェ・キッチン のピザ♪

店内は気持ちの良い空間で、非常に雰囲気が良い。
店に居る誰もが笑顔だ。
ピザがとても美味かったが、思いのほか熱く喉の奥を火傷してしまった。
(帰国してからも2週間ほど痛かった...)

キアヴェ・キッチンに居る間に雨が降り出す。
通り雨だろう、なんてタカをくくっていたが、
どうやら止みそうにも無い。
意を決して再度公園内へ。

公園のゲートではやはり$10徴収されることもなく入場。
まずはラバチューブ・トレイルへ。
その昔、溶岩が流れていたトンネルだそうだ。

サーストン・ラヴァ・チューブ

どんなにゆっくりと歩いても20分ほどで回って戻って来られる。
少し雨に濡れながら、でも気持ちの良いトレイルだった。

そして雨の中、車を海岸に向けて走らせる。
溶岩と海が出会う現場、
大地が出来ていく現場を見にいく。
30分ほどで海が見えてくる。
思いのほか遠いが、幸運にも雨は上がっていく。
大きく左にカーブ。
道が海岸と平行になる。

ホレイ・シー・アーチ

はるか前方に水蒸気が上がっている。
道の終点近くに車を止め、
海岸を歩く。

大地の生まれる場所へ

エンド・オブ・ザ・ロード

徐々に水蒸気が大きくなっていく。
なぜかプリミティヴな気分が高まってくる。
誰しもこんな気持ちになるのだろうか。
自分のDNAに刻み込まれた何かの記憶が呼び起こされるような気分だった。

ハワイ島製造中

できれば、まさにその現場まで行きたかったが、
少し距離があり、空からは今にも雨が降ってきそうだったので、
後ろ髪を引かれながらその場を後にすることにした。
できれば次回はボルケーノで1泊し、じっくりと堪能したいと思う。

<余談>
ハレマウマウ・クレーターの溶岩の大地を歩きながら、
こんなところを走る大会があったら面白いだろうなあ、と思っていた。

...調べてみると、なんとあった。

24TH ANNUAL KILAUEA VOLCANO WILDERNESS RUNS

今年は7月29日に開催されるようだ。
世の中には物好きが多いものだと感心するが、
機会があれば是非参加してみたい。

明日はいよいよBig Island International Marathon。
雨は降り続いていたが、
明日の朝には止むだろうと根拠の無い予想をしながら就寝。

19日へ続く


© Rakuten Group, Inc.