東博の浮世絵展示室 (1/2~)4:摘み草、小松引きの作品
「上野の
東京国立博物館の本館2階10室の今回の浮世絵展示(
展示作品リスト)は、2025年2月2日までです。
「今回の展示では、羽根突きや宝船、七福神など正月にちなんだ縁起の良い作品、小松引きや七草摘みなどの正月風俗を描いた作品に、雪景色や歌川広重の「名所江戸百景」の中から正月らしい作品を加えて展示します。」と、あります。
今回の投稿は、北斎、歌麿、重政、豊広らの摘み草、小松引きの作品をピックアップします。
◆「葛飾北斎」:『
摘草』/横長判/摺物
葛飾北斎(1760~1849)が、岸辺で女性たちが摘み草をする場面を描いた叙情的な作品。
・画面右の川面に船が浮かび、摘み草をする三人の女性たちが左に描かれている
【「
文化遺産オンライン」:葛飾北斎『
摘草』】
◆「北尾重政」:『
摘み草図』/1幅/絹本着色 (
東博)
北尾重政(きたおしげまさ)(1739~1820)が初春の摘み草の様子を描いた肉筆画の掛け軸作品。
・野外で親子と思われる女性らが楽しそうに、山野草を採る姿が描かれている
【「
ColBase(国立文化財機構所蔵品統合検索システム)」:北尾重政『
摘み草図』】
◆「歌川豊広」:『
小松引図』/1幅/紙本着色 (
東博)
歌川豊広(うたがわとよひろ)(?~1829)が正月の野外で
小松引きする女性の姿を描いた肉筆画の掛け軸作品。
・女性が松の若木である小松を引き抜きながら、振袖姿の若い女性に声を掛けている
豊広は、歌川派の開祖である
歌川豊春(とよはる)の弟子であり、美人肉筆画の絵師として活躍した。また、広重の師としても知られている。
【「文化遺産オンライン」:歌川豊広:『
小松引図』】
【過去の投稿記事:「
2014年1月9日 投稿」:『豊広と歌麿の「小松引図」』】
【過去の投稿記事:「
2021年1月29日 投稿」:『初代歌川豊国、豊広、三代豊国/北斎「桜に鷹」』】
◆「喜多川歌麿」:『
遊君子の日小松引之圖』/大判/錦絵・三枚続き
喜多川歌麿(1753?~1806)が描いた小松引きの三枚続きの作品。
・野山で遊女や禿たちが小松引きを楽しんでいる

(
拡大)
【「ColBase」:喜多川歌麿『
遊君子の日小松引之圖』】
【「文化遺産オンライン」:喜多川歌麿『遊君子の日小松引之圖』(
左図)(
中図)(
右図)】
【参考作品:「ColBase」:喜多川歌麿『
新後撰集・摘草』】
※ 喜多川歌麿『遊君子の日小松引之圖』/(部分)
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