観光名所【観光名所】知り合いが岡崎に来られると聞いて、さて、どこを案内しようかと迷っている。 京都といえば金閣寺、東京といえばスカイツリーや浅草、千葉といえばネズミーランド、 そんな感じの「案内してもハズレのない無難な観光名所」というのが岡崎にはない。 まず岡崎城、次に案内するといえば・・・、むぅ、思い付かないのである。 先月、山口県といえば秋吉台、ということで行って来て、星を見ながら野宿をし、 「世界有数のカルスト台地の草原に寝転んで夜明けを迎えた」という満足感をもって、 寝袋を畳んでいたところに犬の散歩にやって来た地元のおじさんに声を掛けられた。 おじさんは「へぇ~、わざわざ愛知からこんな何にもないとこに来たのか」と、 少々呆れ顔というか半ばバカにしたような感じの言葉を俺に言ったのである。 瀬戸内海に面した市でタクシー運転手をしている親戚のおじさんが、 時々観光客を乗せて1日ガイドをしたりもする、ということで 彼に直接「山口県南部の名所ってどこですか?」と訊いてみた。 「う~ん、どこも大した場所はねえなあ」というのが彼の言葉で、 しいて言えば、という絞り出すような言葉に出てきた笠戸島に行ってみた。 するとムッチャきれいだったのだ。そうそう、こういうのを求めてたんだよ! 何が「しいて言えば」だ、最高じゃん。瀬戸内海に沈む夕陽には痛く感動したのだ。 そういえば山梨県の清里や長野県の軽井沢でもそうだったな。 俺は高校1年の時から学校もそこそこに野宿の旅をしていたのだが、 野辺山高原の牧場なんぞに都会の若い女の子が押し寄せ、 ヨダレをダラダラ垂らして自分のクソの上に平気で寝そべっている放牧牛を見て 「きゃ~、かわいい~」なんぞと歓声をあげていたものである。 現地の人達はきっと「オメエら、アホか!」と思っていたに違いない。 つまり、よそ者にとっては新鮮で感動的な観光名所なるものでも、 日頃そこで生活している現地の人にとっては麻痺しちゃってるというか、 あまりに日常的過ぎて地元の良さが分からないのであろう。 ということは、俺も岡崎の観光名所を案内するにあたって悩むことなどなく、 「東公園はゾウにエサをあげられる国内有数の公園なんですよ」だとか、 「岡崎公園はNHKの連続ドラマのロケにも使われましてね」などとガイドし、 最後に藤川の宿でお土産購入タイム、というので良いのでは?と思い直した。 だけど岡崎市は観光化にもっと力を注いでもいいと思うんだがなあ。 読者の皆さんなら地元を案内する際はどこに連れて行く? |