noteで紹介されていたので、興味を持ってさっそく読んでみた。
なぜなら、このところ私が悶々としてる仕事のストレスに対する、一つの答えかもしれないから。
現実的には、変えられるのは自分の考え方でしかなかったのだが。

国外逃亡塾 普通の努力と少しばかりの勇気でチートモードな「自由」を手に入れる【電子書籍】[ 白川 寧々 ]
まず、「はじめに」のタイトル
『日本にいては、「無理ゲー」しかプレイできない』
にグッと心をつかまれる。
----以下引用----
まず、私がこの本のタイトルをして、
『世界に出て楽しくワクワクすることだけしよう塾』などではなく、『国外逃亡塾』に振り切った理由は、
2020年現在の日本の子どもや若者世代のために、
社会が用意した現状や未来が、
かなり理不尽な無理ゲームであるという不都合な真実から
目を背けるつもりが無いからである。
(中略)
国内にしか居場所が無い人間でいる限り、その人は、この残念なグラフの一部にならざるを得ない!
ということだ。
----引用終わり----
でも、今まで英語力を楽しくつける提案や海外留学の情報を流しても、日本の若者の選択の幅に影響を与えることができなかったというのですね。
人が周りの人と違う選択をする勇気を呼び起こすには・・・
----以下引用----
今、自分がプレイヤーとして存在している空間のルールが
「努力の成果を片っ端から摘み取られた上に挽回の機会もないクソゲー」や「少し人と違うことをしただけで息をするのが苦しくなる無理ゲー」ではなく、
「ちゃんと頑張っただけ自由度が上がるシステムである」と納得できることが大前提である。
つまり、日本の多くの中高生には、
英語よりも、自分を取り巻く現実を正しく認識した上での
「自分にもできるよ」という確信的希望と
自由を手に入れるための具体的な道標が必要なのだ。
----引用終わり----
うんっ!と思った。
英語、最初は興味あったけど、実生活で使う機会ゼロだし、
知人で海外留学した人もいたけど、留学していた一年に加え4月と9月の学年始まりのズレのせいで2年も留年した計算になり、費用も含め考えるとそれだけの負担をカバーするだけの未来はどうなるのか、当時(今還暦前後の年代では)考えられなかったのだ。
現在還暦前後の年代の場合、当時女子に限って言えば4年生大学卒というだけで、
コネ以外の就職は窓口がめちゃくちゃ狭かった時代なんだよね。
今では信じられないかもしれないけど、
生意気、使いにくい、25歳までに結婚するのが普通だったから、2~3年経つと結婚退職してしまう…などなどの理由だった。
まあ・・・
今の私を見ると、生意気で使いにくいというのはあるかもね。
でも、学生時代私よりのほほーーーんとしてる女子は少なかった。
会社で働いているうちに、ボケーっとしてると男性社員が知らない間に自分のミスを女子社員のせいにして報告していたり、上司が横領してトンズラした後始末を負わされたり。。。
普段から意思疎通できていたおかげで、専務や部長がわかっていてくれたので大丈夫だったけど、
しっかりしないと大変なことになるのを、痛みとともに思い知ったからなのだけど。
もうすっかり時代は変わった。
女子も半数は大学進学するし、
かといって進学しなくても「地元の良い企業」に入社できれば、大卒より収入が高くなる場合も以外と多い。
だけど、どうやって生きていくのか、情報は偏っているし、
実際の選択肢はとても少ないままなのかもね。
先日読んだ本に書かれていたように、中国やアジアの優秀な学生は、
本国の過酷な受験戦争に勝ち抜いてさえ
母国ではトップ企業に就職できない可能性も大きいので、
自国のTOP大学よりは入学するのが簡単な、東大や早慶などに入学したうえで、
外国語ができれば比較的入りやすい日本のトップ企業に入社する学生がどんどん増えているはずだが・・・
日本の学生は相変わらず自国内で一生安全に平穏に過ごしたいと思って居る。
確かに、アジアから働きに来る優秀な学生にとって、
母国の経済や物価を考えたら日本で働くことは利益に違いないが、
日本の学生にとっては、また話が違うのではないかな?
-----以下引用----
十数年経った今でも、18歳のときの選択で手に入れた
自由度の大きさとその意味に戦慄している。
本書で紹介する、グローバルキャリアを前提とした大学からの海外進学は、一部の選ばれた人だけのものではない。
学部段階で言えば、
大学に進学予定の日本人高校生全員が視野に入れて良いものだ。
大学院段階で言えば、
学びたいすべての人が視野に入れても良いものだ。
(中略)
現状や未来に対して不安や焦燥を持ち、
国内大学などを目指すときにしていただろう「普通の努力」をする意思があるのなら、
海外へ進学し、その後の将来で、
本当の経済的自由や心身の自由を手に入れることは難しくない。
その道標について、少しばかりの勇気や普通の努力を喚起しつつ、
実行する方法まで本書では口うるさく書いている。
(中略)
私の役割は、せいぜいが冒険の道を照らしたり、
難しい戦いの中でMPと引き換えにメガフレアを噴射したりする「召喚獣」だ。
(中略)
日本の若者を待ち受けるデフォルトの未来は
もう十分理不尽な理由でハードモードなのだから、
私が介入することで、みんなが使えるチートモードが生まれたら、
これほどうれしいことはない。
(中略)
結局のところ、雇用者側に、
「どうせお前は理不尽な扱いが当たり前の日本企業で”しか”働けないのだろう?ん?」
と足元を見られてしまっているのが現状なのだ。
(中略)
世界に居場所があるということは、逆説的に日本でのキャリアを
もっと楽しめる立場にあるってことだからだ。
----引用終わり----
にしても、筆者白川さん本人も優秀なことは確かだが、その後両親がすごい。
ただ、学力面が普通よりちょっと上で、家の経済的も普通の場合
海外留学なんて結局は夢ではないか?と思うよね。
実際のところ、家のローンさえなければまだしも、平凡な家庭では借金だけが膨らみそう。
だけど、その最も心配な点もこの本には現実的な提案がある、そこがこの本に意味があるところかもしれない。
「コスパ」という単語が結構出てくるからね。
なにより、今の若い人の自己評価の低さを、もっと世界的な視点で見ることから始めないといけないのだろう。
長年の学校教育で、日本の若者は得意な事を伸ばす時間が足りず、
苦手なものに対するコンプレックスばかりを毎日毎日突きつけられるよねー。
そんなことないよ!
日本の平均的な学力でも、世界で観たら上位なんだよと気付かせてくれる。
すごいガンガン読める口語文体で、読みやすいし、
若い人とその親が、試しに一回読んでみるってのは、お薦めです。
これ読むと、うちの長男なんかめっちゃタイプだったかも。
でも、今更大学入りなおすほど勉強好きじゃないし、現状そこまで悪いわけじゃないからね。
だけど、高校生だったら選択肢の一つに入れてたかもなあ。
とはいえ、やっぱり勉強が苦にならない程度に頭が良い人じゃないと、
読んでも無駄かも。
と・・・自分を省みたらそう思った (;^_^A
だけどさあ。
英語の苦手意識って。
確か中学では、苦手な子も得意な子も大差なかった記憶があるし、苦手意識が当時からあった私でも評価は5/5取っていた。
それが、本格的に英語キライ~ってなってしまったのは、高校のグラマー授業だった。
でも、そのわずかな1~2年で大きな差ができてしまったってことは、
たった2年程度本気で取り組めば、誰でも何時からでも、
簡単な英会話もできるようになるし、
読みやすい英語の小説程度は読めるようになるということになるのかもね。
ただ、問題なのはドラマや映画と同様、私の場合、
アメリカ作品は気軽に楽しむにはいいけど、本気で共感はしにくいというところなのだけど。
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最後にわかったのだけど、筆者は華僑だそうだ。
なるほど~、両親がグローバルな視野をお持ちだった訳がやっとわかった。
日本人の親でそんな風に子供に提案ができる人、少ないだろうな。