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カテゴリ:ショップリサーチ
セミナーのネタを探そうと思ってちょくちょくネットをチェックしているのだが、最近ホント、株式投資セミナーの類が多いね。昨年の今頃と比べて、明らかに増えてきている。やはり、世の中景気がいいのだろう。
そういう一般の方向けの企画は、いくらウケルとわかっていてもやらない主義だから、パスしているのだが、最近一つ気になっているのは、新会社法がらみの情報だ(インブルームさんのサイト、ご参考までに)。こちらについては、お正月休みの間に少し勉強しようと思っています。 移動の合間に、日本橋の三井越後屋ステーションの中に初めて入ってみた。 三井不動産さんが自己所有のビル、三井第二別館の1階を改装し、建て替え前の約半年間だけ、江戸時代の呉服商「三井越後屋」の佇まいを再現し情報発信ステーションとして活用しているものだ。 これまでに足を運ばれた方のブログには、「玉ひで」のお弁当が美味しかった、といったことがいろいろ書かれている。一部には辛口のご意見もあるが、概ね好評だ。約9,000万円の投資効果は十二分にあったのではないだろうか。 この三井越後屋ステーションの向かいに、三越さんがある。三井不動産さんの本社もあり、そして東レさんも。それから、この地にはいないが、三井物産さんなども、三井越後屋の後裔なのだ。 三井越後屋が、掛売りが主流だった江戸時代にいち早く「現金掛け値なし」という革新的な販売手法を生み出し、お客様の圧倒的な支持を得た、というのはあまりにも有名な話である。いわば、仕組みとして顧客満足を実現したということになるのであろうか。 面白いな、と思うのが、この三井越後屋の子孫たる三井グループの企業さんって、うちの業界周りの企業さんは全て勝ち組と呼べる実績を上げておられることである。 ダイヤモンドシティと組み郊外型SCへの進出に着手、つい先頃は、台湾の新光三越経由で北京への百貨店出店を発表した百貨店の三越さん。 一時期の低迷からV字回復した東レさん。今や、上海で同社の広告を見ない日はないーー。 ダイヤモンドシティと共に大規模郊外型SC開発のツートップをなす三井不動産さん。 そして、「ピエール・カルダン」で日本におけるライセンスビジネスの成功モデルを創出、ブランドビジネスから、最近はアクタス等を傘下に収めライフスタイルビジネス全般にフィールドを拡大、「ドレスキャンプ」や「ラフ・バイ・ラフシモンズ」など、若手・中堅の才能あるデザイナーへの支援を惜しまない三井物産さん。 ちなみに、ご存知の方も多いかと思うが日本経済新聞さんも明治時代に三井物産さんによってその前身となる新聞が創刊された、という歴史を持っている。 三井グループの強さの一因には、三井住友銀行さんという金融面でのバックボーンがしっかりしている、ということもある。財閥系商社の勝ち組には共通する点だが。この点が、逆に、関西系の企業さんはちょっとすごく気の毒だなぁと思えてならないのだが・・・。 まあ、利用できる強みは最大限に利用した方が勝ち、だろう。それと、前述の企業さん達が今好調なのは、当たり前のことだが、企業戦略が正しく、それなりの努力がきちっと行われてきているからだ。 ただ、商社さんだけはちょっとまた違うと思うが、アパレルビジネスと違って、川上の素材メーカー、不動産業、百貨店業、というのは、設備投資を一度行うと大きな資金を要する。そして、作ってしまったものが失敗であっても、容易に撤退できない、という難しさを抱えている。 その分、コンペチターの参入、というのは少なく、昔からのライバルさんとだけ争っている、という気分に陥りがちなのだが・・・。 最近は異業種とかぶる部分、そして、海外勢の参入も出てきているから、油断は禁物だろう。先駆者の優秀なDNAを受け継いでいるであろう企業さん達、ライバルとの健全な競争を行いながら、日本の繊維ファッション業界を益々発展させていって頂きたいものですね。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年12月01日 23時42分32秒
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