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カテゴリ:ニュース解説ー川上(素材・商社)
ファッション業界でも関心の高い「LOHAS(ロハス)」。その「LOHAS(ロハス)」のライセンス事業を、来春三井物産が立ち上げるそうだ。今日付けのNIKKEI NETによると、雑誌「ソトコト」を出版する木楽舎のグループ会社、トド・プレスと三井物産が契約、2社の持つ商標を物産が一括管理するらしい。
私が敬愛するR30さんのブログも、早速このニュースを取り上げていた。そのエントリの中に、他の幾つかのブログも紹介されていたので、ご参考までに列挙させて頂くことにする(リンク&トラックバックさせて頂きました)。 ▼【R30】::マーケティング社会時評 ▼「で、みちアキはどうするの?」 ▼逆説的経済ウォッチ ▼NaYoga Blog 私の個人的感想は、「う~ん、こりゃ、へたをすると『LOHAS(ロハス)』という言葉そのもののブームは、日本では短命に終わる危険性が大きいな」というものだ。R30さんが指摘しておられる通り、マスコミが怖がってそのものズバリの単語を避ける可能性が大きいと思うので。 それと、ソトコトさんは、自社のお金儲けのためだけに商標登録したのではない、という鮮明な姿勢を打ち出さないと、ヘタをすると消費者の反発をくらう恐れが大きいのではなかろうか。例えば、収益の一定額を持続可能な社会のために活動しているNPOに寄付するとか。 同社が日本において「LOHAS(ロハス)」ブームを創出する役割を担ったことは、説明すれば多くの人は理解してくれると思うが、清貧なイメージがウリの雑誌を発行しているのに「少しの利益」ではなく「ボロ儲け」している、という風に受け取られると、非常にマイナスだという気がする。 その一方で、三井物産のポジションというのは、実はそんなに危なくはないと思うんですよ。というのは、このように申し上げるのは非常に申し訳ないのだが、元々「利益志向の会社」(笑)というイメージが世間に浸透しているので。はなから環境保全とか、健康志向とか、そんなものとは無縁(笑)と思われているのだろうから。 つまりは、プラスマイナスゼロ、もしくは、むしろマイナスのイメージしか持たれていない訳だから、さっき書いたように、収益の一定額をNPOに寄付するとか、「LOHAS(ロハス)」なライフスタイルを普及しているNPO、企業、個人を応援するとか、少しでも良いことをすれば、「意外とやるじゃん」という風に見てもらえる可能性も大きいと思うんですよ。 ただ、さくらが懸念するのは・・・。 同社お得意のライセンスビジネスで、量販店さん辺りに大量の安かろう悪かろうの「LOHAS(ロハス)」商品をばら撒いて一気にブームを終焉に向かわせないかってこと。こっちの方がむしろ非常に心配ですね。辛口でスミマセン。 「NaYOGA Blog」さんや「逆説的経済ウォッチ」さんが言わんとされるように、表面的な言葉の問題ではなく、企業自身が本当にそういう価値観を持っているかどうか、最後にはそこが問われてくるような気がしますね。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年12月11日 22時44分43秒
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