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March 19, 2009
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カテゴリ:長男の.事

合格発表を見に電車で行くと言っていたけど、友達皆、家族と車で行くというので、結局私が乗せて行った。

「俺、怪我したとき、これで歯がなくなるかと思ってさあ人生終わったと思った」突然長男。

「まさかそこで野球辞めるとは思わなかったけど。あんな挫折はもう味わいたくないなあ」

「そうかあ。ひどい怪我だったしねえ。不安だったんだねえ」と私。

「俺ダメなら〇〇高校へ行く」と 突然長男。

「え?そんな遠くに?」と聞くと

「Bが私立も受けてなくて、A高校落ちたら ばあちゃんちから〇〇高校に通うんだって。だから俺もいっしょにそいつのばあちゃんちに下宿させてもって、高校に通って一緒に野球する」と長男。

へ~そんな話し、初めて聞いたよ。ありがたいなあ。B君ありがとう。

そんなこと話していたらあっという間についた。

掲示板に近づくと、長男の番号が目に飛び込んだ。

「あったよ」と長男に言うと「え?嘘。どこどこ」と慌てている。もう人影もまばらだ。

「内申全く無い子にとって、これから このことが希望になるんだから、点数確認してきて」と長男に言った。だって ありえないって絶望の淵に立たされた数ヶ月前だ。

点数の確認をしに校舎に入ったら、教頭先生が立っておられた。

「説明会で。あれから1ヶ月で希望をもってやり遂げました」と言うと、すぐに思出だしてくださり「おめでとうございます」と私に一礼された。

そして「良かったわねえ。でも、がんばりすぎちゃダメよ」と本人に声をかけて下さった。

「ありがとうございます!」長男も嬉しそうに笑顔だ。

「野球も色々やりたいだろうけど、無理しすぎない事よ」教頭先生はまた長男にそういった。

「ハイ!」元気よく長男は答え、廊下を進んでいった。

「お母さん。確かにおめでたいけど、これで終わったわけじゃないのよ。あくまでも自立することが目標だから。自立させることを一番に考えて、もうあれこれ手を出しすぎちゃダメよ」教頭先生は私にそういった。

「はい。本当にそうでした。こんなところまでついてきてしまって」ちょっと恥ずかしくなって答えた。

「お母さんはもう色々とお気付きでしょうけれど」そう教頭先生は私の腕を掴んで隅に連れて行った。

「もし、またこれでたとえ学校に来れなくなったとしても、慌てない事。そこで学校に行けなんていわないこと。朝だってもう無理に起こしたりはしていないでしょ。朝起きれなかったらそれは本人の問題。無理して起こすことは無い。お母さんは美味しいご飯とお弁当を作るだけ。決して手や口を出さない事。後はお金ね。それも本人が必要だといったらだけど。

この2年間は決して彼には無駄な時間ではなかったはず。だからもう、お母さんはお母さんの人生を自分らしく生きてください。彼は彼の人生を歩く。いいですね。」

一気にはきはきとおっしゃった。

もうただ頷くだけ。

「こんなにわかってくださる先生がいらっしゃるだけで、もう本当に嬉しいです。ありがとうございます」そうお礼をいって学校を出た。

ダンナに電話して教頭先生との会話を伝えた。話している内に、涙がこぼれた。

車に戻った長男は「こんな事ならM高校にすればよかったなあ」と言う。思ったより良い点数だったようだ。

「まあデモいいか。ここで俺が伝説作れば」そうふざけて笑った。携帯はメールだらけだったらしく、ずっと返信に忙しい。

ゆっくりいっぽづつ。焦らないで歩けばいいさ。






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最終更新日  March 19, 2009 12:49:27 PM
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