2021/08/06(金)10:44
怪奇な図書室 ごまだんご りっきぃ TOMO編 竹書房歓談文庫
「ラブホテル」
元彼女に聞いた話。
あるラブホテルに泊まった日のこと。
事を終え、眠りについた深夜二時頃。
突然、部屋の扉が開き、老婆が入ってきた。
老婆は、玄関付近にあるトイレやお風呂のあたりで何かを探しているようであったが
数分して、静かにいなくなった。
彼氏と固まって声も出せずにいたが、次第に腹がたってきてフロントに連絡した。
『おたくの掃除のババアが部屋に入ってきたんやけど、どーなってる?』
と言うと
『申し訳ございません。お代は結構ですので・・・・』
という話になった。思えば、入ってきた音も出て行った音もしなかったという。