2006/04/16(日)21:43
桜、泣く。
金曜日の私の桜は、町内のダムの上流にある公園内に在る。
市との合併により、管轄は市の公園課になった。
昔から、ぼんぼり等の夜間照明は一切なく、公園内に電灯もない。
市へと管轄が移行しても、それは変わらなかった。
夜桜は自前の懐中電灯で眺めるか、
真っ暗ななかに、時折通る車のライトで浮かび上がる幽玄な姿に溜息をつく。
公園の入り口に、駐車場があり、桜の木々からは随分離れている。
公園を川が2分して、ダム湖に流れ込んでいる。(この川には蛍が群生)
駐車場の川向にテントを張れる場所があり、
例年、バーベキューをするひとたちは、そこでするようになっていた。
夜には、発電機を持ち込み、賑やかに酒宴を楽しむ人々も、
決してそのキャンプ地からは踏み出さない。
私の桜の場所は、公園の奥深く、若草の絨毯のなかで寄り添うように立ち並び、
ひとびとのマナーに守られ、美しく清浄に咲いていたのである。
私の桜は、ついに満開のときを過ぎ、昨日は冷たい雨が一日降り続いた。
きっと散り逝き始めたであろう姿に、有難うと言いたくて、
お別れを告げたくて立ち寄ってみる。
! ! !
木々の間に、1、2、3、、、数箇所、若草絨毯が焼け焦げており、
バーベキューの跡、そして、ゴミ、ゴミ、ゴミ。
1番大きな焼け焦げ跡は、直径が1m近くあり、
火の中に、茣蓙やスポンジを投げ込んだらしく、その殆どが燃え残り、
スポンジやゴムの焼けた臭いが漂っていた。
なんで? どーして?
なんでこんなことができるの? どーして平気なの?
桜の木々の下の草々には、スミレが咲き、つくしが顔を覗かせ、
西洋タンポポが咲き乱れていたのに。
バーベキューをしたひとたちは、自分たちが来るまで、
桜の下の草々の、何処にも焼け跡など無いことに気がつかなかったのか?
公園内には、ゴミ箱がない。 ……家庭ゴミでいっぱいになるから。
自分のゴミは、自分で持って帰るルール。
だから燃やして帰ろうとしたの? 何もかも?
手ぶらで来たため、半分焦げたゴミをどうしようもない。
途方にくれつつ、触れることのできたゴミを一箇所にまとめる。
あすは、市の公園課へ電話をしなくてはならない、よね、きっと。