2007675 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

今日も元気で

今日も元気で

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2010.08.15
XML
テーマ:ココロ(1187)







          8月14日。  実家の父の祥月命日。

          この世で 一番 私の悲しかった日である。
   


          今回、母が父の25回忌法要を営むことにしたのは、
          8年後となる、33回忌法要を営む自信がないから、とのことであった。


              弟も私も、
              何をおバカなことを、と一笑に付し、

              33回忌も きっと 皆 元気で迎えられるし、
              親不孝の極致ではあれど、
              おかあさんが 私たちを看取ってくれそうに思ってるよ!


          そんな風に受け流したのだったが、母の決意は固く、
          この日を迎えることになったのだった。


          内々の法要で、母と弟と私。
          父が妹のように思い、私が姉のように慕っている私の従姉のみ。


          うちの少年たちも来てくれると嬉しいな、と呟く母に
          当たり前ぢゃん、引きずっても連れて行くよ! と
          早くから少年たちに調整をお願いしての この日。



四つ葉 四つ葉 四つ葉




          起きられない下の少年 を 叩き起こし、
          お寺さんが お帰りになられたら、すぐ眠っていいから、と
          寝ぼけ顔な彼をそのまま Fitの後部座席に突っ込み、
          そのままそこで寝かせよう、と 上の少年を助手席に乗せて、実家へ向かう。



          いつもなら、Fitのエンジン音で、転がるように 外に飛び出して
          満面の笑顔で 私たちを迎えてくれる母が 出て来ない。

          弟とふたりで、手が離せない程のご馳走をつくってる?

          車庫入れ前に 先に下ろした少年たちが いつもなら いそいそと
          勝手知ったる「 大好きなばぁちゃんち 」へ上がり込むハズなのに、
          玄関の前で固まっている。


            「 ん? なんで入らんのん? 」

            「 だって、誰かおってんぢゃもん。。。雫 」


          お年頃 の シャイなボーイズは、
          外に漏れ聞こえてる 機関銃のやうな「 おばちゃん 」の話し声に
          畏れている様子。


             、、、あぁ、なるほど。


          毎年、父の祥月命日にお参り下さり、
          定年を迎えられてからは 散歩がてらに 毎月の命日にお参り下さる、
          父の幼馴染であり、職場の同僚でもある「 おじさん 」が、
          夫婦でおいでなのだった。


            父の大親友である 上品で温厚な「 おじさん 」を
            私たちは大好きなのであるが、

            大阪の旧家のご出身でいらっしゃる 「 おばさん 」は、
            広島人となられて60年を越えておられる今も関西弁で、
            息つく暇もなくお喋りになる御方で、悪い御方ではないし、
            私など、とても可愛がっていただいたものではあるが、

            なんでも ずけずけと 歯に衣を着せずおっしゃり、
            殊に私たちの大好きな「 おじさん 」を悪し様におっしゃるので、
            この御方とお別れした後は、暫く座り込んでしまうほど、
            神経をすり減らされ、私たちは、苦手としているのであった。



         このおばさんに 耐性のない少年たちは、
         挨拶もそこそこに、早々と隣の部屋へ逃げ込んだのであったが、
         私はそういう訳には行かず、長い長い時を過ごす。しょんぼり


         昔話に勝手に大輪の花を咲かせ始めたおばさんは、


            乳児だった私が、「 生さぬ仲 」 である母に、
            今日まで どれ程、慈しんで貰ったか。
            その恩を絶対に忘れてはならない、とか、

            「 生さぬ仲 」 の 母が、慣れぬ育児に
            どれ程、苦労したか、その恩を絶対に忘れてはならない、とか、

            その「 生さぬ仲 」である娘の長男を
            高2高3と難しい時期に、この家に下宿させ、
            育てて貰った恩、京大に合格させて貰った恩、
            どんなに感謝しても 恩返ししても 返し尽くせるものではない、とか、


         少々お歳も取られたために、それらが声高にエンドレスで繰り返され、

         母と私とのことを、まだ少年たちに話していない私は、
         隣室の彼らの耳に届くのではないか、
         こんな形で、彼らが識ることを1番怖れていたのに、と
         はらはら し通しで、すっかり消耗してしまい。

         ぎしぎしと こころが軋み、悲鳴をあげかけたとき、

         ピンポンとチャイムがなり、従姉が来てくれる。


四つ葉 四つ葉



         従姉は、少年たちと逢えたことに とても喜んでくれたのだったが、
         下の少年の酷い状態に息を飲み、


          「 仁ちゃんの方がハンサムだと思ってたけど、これではね… 」


         痛ましそうに、紡がれた言の葉に
         母が顔色を変え、仁を引き寄せて涙をこぼす。



                  何気ない 従姉の言の葉は

                      上の少年のこころを抉り
                      下の少年を 抉り、
                      そして、母のこころをも 抉る。



          その場の空気を緩めたく、ただ 私は へらへらと笑うだけ。



涙ぽろり





         最愛の父の25回忌に。


         1番近しい私たちが集まり、父を偲び 手を合わせ、
         来し方、行く末、と
         遺された互いのこころ を あたためあう日となるはずだった。


             なのに それぞれのこころに 思いがけない波風を立てられ、

             あげくに、繰り返された 父の手術の是非、
             葬儀のときのあれこれの是非。

                ―― とうに 母と私の間では 自分たちを納得させ
                      こころ 鎮めて クリアしてきた事柄であったのに。


              どうして こんなことになってしまったか。





         夜、おいで下さった方々を丁重にお見送りし、
         夫の職場へ Fitで夫を迎えに行く。


         母と弟が、腕によりをかけてつくってくれた夕食を
         母と弟と 私たち一家 の 水入らずな雰囲気で 共にいただき、
         その和やかな空気に やっと こころが和み、ほっと一息入れて、

         翌15日も出勤である夫や、
         広島で友人たちと逢う予定の少年たちを残し、私だけ、自宅へ戻る。


                  泊まらない、と 義母に約束をしていたから。



         独り 戻る 車のなかで、


                耐え難い哀しみが襲ってくる。


                結局 私は また 誰も守れなかった。

                母も、少年たちも、 私自身をも。

                そして、そんな非力な私が、実家を後にし、
                独り、この地へ義母を守りに帰ろうとしている、
                この皮肉さ加減に 嗤えて来る。




         ただ 倖せなのは。


            私抜きでも、夫は私の実家に在れる、母と夫の双方のこころ。
            少年たちが 私の母をとても愛し、信頼していること。

            それが 私の宝なのだと。 母が 私の宝なのだと。


                   改めて気付かされ、

                     だから、私は 私の なすべきことを。

                     母の在り方を 胸に、なすべきことを。

                               ふぁいとふぁいと > ぢぶん





ペンSAD

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 自分らしさへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.09.14 02:12:04
コメント(4) | コメントを書く
[単なる愚痴……ダメぢゃん!] カテゴリの最新記事


PR

Free Space

Freepage List

▼ 以心伝心幻想


▽ PTA・PTA・PTA


▽ 対 「いじめ」 に私たちのできること


▽ 『 冥福 』 は 祈らない。


▼ 簡単レシピ


▽ 魔法のお醤油


▽ ピザ


▽ 肉まん


▽ カニのパテ


▽ かぼちゃの揚餃子


▽ 青紫蘇ジュース & 紫蘇味噌


▽ 大量チキンカレー


▽ ミートスパゲティ (スープスパ)


▽ 栗の渋皮煮


▽ 煮卵 (半熟卵)


▽ オートミールのケーキ


▽ オートミールのクッキー


▽ 『 シェンブルナトルテ 』


▽ 黒豆


▽ 豚の紅茶煮


▽ 豚のマーマレード煮


▽ 鶏さんつくね煮 と 照り煮 


▽ お水を使わない 煮豚。


▽ 青梗菜の帆立貝柱あんかけ。


▽ 白菜の中華風お浸し


▽ トマトだけのスパゲティ


▽ きゅうりのキューちゃん♪


▽ ゴーヤの冷凍、佃煮


▽ 鳥はむ


▽ 大根の焼酎漬


▼ ちょっとだけ エコらいふ☆


▼ バトン系


▼ 大学考 (我が家の場合)


▼ ステロイド離脱に関して


▽ リバウンド時代のお助けグッズ。


▽ 湿疹肌 に 石鹸


▼ 謹んで拝受の儀☆


▽ カウプレ、拝受☆


▽ カウプレ、拝受 2☆


▽ お酒・お酒・お酒


▽ 美味しいもの(//▽//)☆


▽ キニナルモノ・スキナモノ☆


▽ キニナルモノ・スキナモノ☆ 2


▽ キニナルモノ・スキナモノ☆ 3


Recent Posts

Category

Comments

 りうりう*@ Re:(*≧m≦*)ププッ(04/01) おじゃりんさん  > ワタシ 自分の…
 りうりう*@ 「 お年頃 」 お互いに > パクチのねぃさん  >…
 りうりう*@ 「 つまり現在既に 」 やっぱり そなのかな^o^;?? > やじ…
 りうりう*@ Re:熟慮に熟慮を重ねた末(05/07) あそびすとさん  > なんてことを言…
 あそびすと@ 熟慮に熟慮を重ねた末 なんてことを言っていると、どちらにも進…
 おじゃりん@ (*≧m≦*)ププッ うれしいような かなしいような、、、 …
 パクチーナ@ Re:その ココロ は。(04/01) ムフフ・・・こういうお話大好き^m^ そし…
 りうりう*@ Re:「 反応 」(03/28) あら(滝汗)。>ぢぶん JJ2007さんへの…
 やじさん上総ん@ Re:その ココロ は。(04/01) つまり現在既に彼女が・・あ。。いやいや(…
 りうりう*@ Re:えっ、まだ聞いていないの?(03/28) 聞けてないですぅ(-_-) > OMITAさ…

Archives

2024.04
2024.03
2024.02
2024.01
2023.12
2023.11
2023.10
2023.09
2023.08
2023.07

Headline News


© Rakuten Group, Inc.