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私:中国人の「スマホ」使用が拡大していることは、このブログの「中国の夢と足元」でもふれたが、この「ザ・コラム」欄の記事でも、吉岡氏が現地の体験で報じているね。
特にとりあげているのは、ネット通販大手「阿里巴巴(アリババ)」グループの創業者、馬雲(マーユン)氏(53)の存在感で、英語名で、ジャック・マーと呼ばれる。
マー氏の動向はメディアで頻繁に伝えられ、2週間ほど前、アジア太平洋経済協力会議(APEC)が開かれたベトナム中部ダナンの小さな書店で、現地の言葉に翻訳された伝記や発言録が人気で、トランプ米大統領にかかわる本の隣に並んでいたという。
A氏:吉岡氏は、ニューヨーク市場で世界最大規模の上場を果たした「億万長者」(ベトナム紙)のマー氏は、日本で想像されている以上に、アジアが生んだ「デジタルスター」だと今さらながらに感じるという。
私:マー氏は、世界の首脳がもっとも会いたい経営者の一人で、アリババの通販は巨大市場、中国の消費者へとつながる道だから、マレーシャやインドネシア、タイの首脳らも関係作りにいそしむ。
A氏:屋台での支払いからお年玉のやりとりまで、個人の銀行口座などとつながる「スマホ」決済「アリペイ(支付宝)」は中国をキャッシュレス社会のトップランナーに押し出し、安い「スマホ」の普及とあいまって、他社による類似のサービスを含めると、中国で5億人が使う。
私:世界でも現地企業との提携で30カ国以上に広がり、支えとなるのは、独自の信用情報の管理システムだ。
「スマホ」を用いた決済などの行動から蓄積された個人の信用情報を、ビッグデータ技術などを用いて解析する。
たとえば、きちんと宿泊費を払ったり、シェア自転車を指定の場所に戻したりするお客は優遇され、将来はひとりずつ金利が違う預金や借り入れも可能になるという。
中国ではマナーや治安の向上につながる好循環が評価され、地方政府とも提携し始めている。
しかし、いっぽうで、人々の信用は「スマホ」に握られ、人間関係や生活にかかわる細かな情報が管理する会社に蓄積されていく。
A氏:「スマホ」の「ネット」が、「リアル」のマナーや治安の向上と「融合」するとは、昨日のブログの「ネットとリアルの融合」を連想するね。
私:利便と監視、選抜と排除――、「スマホ」決済に限らず、デジタル社会に共通する矛盾多き課題で、この分野で先行するアリババなどは民間会社とはいえ、基盤は独裁国家中国にある。
都合の悪い情報が国内に入るのを遮断し、恣意的に活用するインターネットの「長城」を築いている。 その国家の「信用」を、誰が、どう解析するのか。 「ネット」と国家の独裁の「リアル」は中国では、どう「融合」するのか。
吉岡氏は、「中国発で広がる『スマホ革命』が変えるのは、中国か。世界か。壮大な実験が、私とあなたの手のひらから始まっている」としている。
ここでは、「ネット」と「リアル」の「融合」の別の視点を提供しているね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.11.23 10:40:35
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