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2008.04.22
テーマ：ニュース(99433)
カテゴリ：ニュース
９９年、山口県で起きた光市母子殺害事件。
差し戻しの広島高裁で元少年に死刑判決が２２日に出た。 母子殺害死刑判決 本村さん「墓前に報告したい」（asahi.com）    判決では検察の主張がほぼ受け入れられた。 ２０人を超える弁護団の活動は逆効果と言ってもいい判決内容。 「ドラえもんが何とかしてくれると思った」 「遺体を性的暴行したのは死者復活の儀式」 こうした１審、２審と違う主張に意味はなかった。 遺族を怒らせ、結果として死刑判決に協力した。 弁護団はこのことをよく理解すべき。 閉廷後の会見で「つまみ食い判決」「詭弁」と判決を批判した弁護士がいた。 あの弁護士の姿勢にはあきれた。 私はこの判決を妥当だと考える。 刑法に死刑が存在し、被告人が１８歳以上であれば死刑にできる。 元少年が友人に向けて書いたあのふざけた手紙。 あれだけを考えても、元少年が反省しているとは思えない。 本村洋さんは判決後の会見で広島高裁の判断を高く評価。 「素晴らしい判決文」と述べた。 その一方で、殺された母子と元少年の３人が死ぬことを「不利益」と表現した。 この判決前、元少年は本村さんに手紙を書いた。 その手紙について読まないと本村さんは明言した。 死刑判決以降の手紙なら読むこともあるという。 以前に書いた手紙は、死刑を避けるためのものという認識だからだ。 私がこの事件で気になったのは、本村さんの強い決意。 死刑判決が出るまでに９年。 若い妻と幼い子どもを殺された遺族としては長かったことだろう。 この間、強い口調で死刑判決を求める本村さんには批判もあった。 その批判にめげず強い意志で裁判を傍聴し、発言したこと。 これにより犯罪被害者とその家族について多くの人が考えることとなった。 彼が語る言葉には説得力があったからだ。 本村さんはこの事件の前まで、六法を読んだこともなかった。 だが犯罪被害者と少年法、死刑について詳しくなった。 本来、そうしたことは一般人ではなく法曹界にいる人が広めるべきもの。 本村さんは普通の夫であり、父親であればよかったはずだ。 このように、法律に詳しい人の出現はある意味必要ではあるがとても残念。 亡くなった母子のためにも同様の事件を防がねばならない。 最高裁の「自判」と高裁差し戻しの違いも気になる。 この裁判では差し戻しとなった。 だが、最高裁が自ら死刑判決を出すことは出来なかったのか？ この両者の違いについては人によって意見に違いが出ることだろう。 「永山基準」もこの事件では比較された。 殺人での死刑判決の場合について基準を設けた。 犯罪の性質、動機や遺族の被害感情。 そして殺害された被害者の数などがその内容。 この基準には犯人の年齢も含まれる。 被告人の元少年は犯行時、１８歳を過ぎたばかり。 １８歳未満は死刑とならない規定だが、それでも今回の判決は死刑だった。 死刑存廃問題にも触れておく。 私も死刑制度には大いに疑問がある。 だが死刑を廃止して仮釈放なしの終身刑を導入したとする。 それが問題の解決になるのだろうか？ 映画「ショーシャンクの空に」で名優モーガンフリーマン演じる囚人。 彼の主張を私は思い出す。 長い懲役は人間性を殺してしまうかもしれない。 「終身刑は、人を廃人にする刑罰」 というのはアメリカだけのことではない。 （この映画では、「反省とは何か？」ということも問われている） 死刑が残酷だとしても、終身刑もまた残酷ではないのか？ 終身刑が増えるだけなら死刑廃止に賛成できない。 また、死刑で言われるのが冤罪の存在。 もし死刑を廃止して終身刑を導入した場合。 冤罪は減るのだろうか？ この裁判、弁護側は最高裁へ上告するとのこと。 だが最高裁で訴えを棄却されれば死刑が確定する。 この裁判が見逃せないのは来年（０９年）導入の裁判員制度があるから。 この裁判については死刑を求める声が多かった。 だがもし自分が裁判員だった場合、死刑判決を出せるのか？ 「自分で死刑判決を出すのは嫌」というだけで無期懲役にするとしたら。 制度として裁判員の意味があるのだろうか？ この事件、「遠くで起きた事件」ではない。 来年以降は自分に深く関係する可能性がある。 この事件、あなたなら死刑にする？ それとも死刑を避け、無期懲役？ 追記 この差し戻し審報道について、ＢＰＯが以下のレポートをまとめ公開している。 光市母子殺害事件の差戻控訴審に関する放送についての意見 今後も同様に事件が起きることが予想される。 事件と報道について考えるのは意味がある。 （楽天特有の字数制限で記事を続けられない。 続きはここに書く） *********************** 関連記事 光市母子殺害事件・・・差し戻し審「死刑判決」に対し、被害者遺族・本村洋氏が記者会見で述べられた事と、これから私達が考えるべき事。 光市母子殺害事件 元少年に死刑判決 【裁判】光市母子殺害は死刑判決 [光市母子殺害] 被告に死刑判決 光市母子殺害 被告に死刑判決も弁護側は上告方針…本村さんの戦いは続く 死刑判決！！ （山口光市母子殺害事件） ☆追記あり 光市母子殺人事件差し戻し控訴審判決で当時１８歳の少年に正当な死刑判決が下る 
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最終更新日
2008.04.24 18:17:53
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