2009/02/17(火)20:32
海堂尊「チーム・バチスタの栄光」
海堂尊「チーム・バチスタの栄光」を読んだ。
実は続編の「ナイチンゲールの沈黙」「螺鈿迷宮」などはすでに読んでいる。
「ジェネラル・ル-ジュの凱旋」もだ。
そしてシリーズの底辺となる「ブラックペアン1988」も読んだ。
私としては、この作品を図書館で読みたかった。
そのため、最初の作品が後回しになってしまった。
また、「チーム・バチスタ」はドラマですでに見てしまったということもある。
私はドラマで知っている作品だと小説を読まないことがある。
バチスタ手術というのは拡張型心筋症に対する外科的治療。
心臓移植ができない場合に、この方法が用いられる。
日本では15歳未満の子どもに対して臓器移植ができないという背景もある。
だからこそ、心臓移植に代替治療としてバチスタ手術が必要になる。
この物語の舞台は東城大学医学部付属病院。
「チームバチスタ」と呼ばれる桐生恭一助教授率いるチーム。
バチスタ手術の成功率が高いことから注目されていた。
ところがここ数例は術死が続いている。
高階病院長に調査を依頼されたのは講師の田口公平。
不定愁訴外来を担当している医師だ。
厚労省から派遣された病院長の後輩、白鳥と田口が術死の謎に挑む。
まず、現役の医師が医療の現場について描写しているところが興味深い。
アメリカの医療ドラマ「ER」のようなものを、多くの人が求めている。
だからこそこの小説はヒットした。
解剖率の低さから医師が人を殺そうと思えば完全犯罪も可能。
そうした現実が実際に存在している。
恐ろしいがこの現実を何とかしなければならない。
病理医としても活躍している海堂尊のシリーズはまだまだ出ている。
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