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2010.04.09
テーマ：ニュース(99457)
カテゴリ：ニュース
８日にプラハで行われた新たな核軍縮条約の署名。
オバマが表明した「核なき世界」への一歩だ。 米露首脳、新核兵器削減条約に署名（読売新聞）  「核なき世界」を表明した地、プラハでの署名。 プラハは将来「核兵器廃絶の場所」として記憶されるようになるのか。 現在地球上にある核兵器は約２万２千発。 その９５％は米露が保有している。 今回の新条約は両国の戦略核弾頭数を２２００から１５５０に削減するもの。 また、ミサイルや爆撃機の上限を８００とする。 これを批准後７年かけて実行する。 この件については朝日と読売も社説で書いている。 米ロ条約署名―中国も核軍縮へかじを（asahi.com） 米露核軍縮 他の保有国も引き込む一歩に（4月9日付・読売社説） 実際に核兵器が撤廃されるまで、まだ道は遠くて長い。 しかし実行困難なことを少しずつ行うことの意味。 それをこの新条約は示している。 もちろん、米露両国だけで「核なき世界」の実現は不可能。 上で紹介した朝日、読売の社説でもその点に触れている。 強力な軍事力を誇る中国など各国の理解と実行が求められる。 新たに「核保有国」となったインドとパキスタン。 この両国にも新条約の意味を考えてもらいたい。 以上のとおり、今回の新条約は意味がある。 だがオバマはこの件でもアメリカ国内で支持されているわけではない。 アメリカには保守派を中心に、核兵器廃絶への危惧がある。 米国は核兵器を廃絶できるか（持田直武 国際ニュース分析） ＣＴＢＴ（包括的核実験禁止条約）批准ですら上院が賛成しない。 オバマ政権とＣＴＢＴ 批准には、上院で出席議員の３分の２の賛成が必要。 この数字をオバマはクリアーできるか。 批准できるとしてそれはいつなのか。 オバマの目指す「核なき世界」実現は険しい。 どこまで彼の考えを理解し、サポートできるか。 人類は今試されている。 もうひとつ気になる点。 それは原子力発電の問題。 オバマは環境への配慮からアメリカ国内で原発を増やすとしている。 だが原発が環境に対して本当に有益であるか。 それは検討が必要だ。 二酸化炭素排出のリスクと原発のリスク。 オバマはこの両者をどのように考えているのだろうか。 原発にはゴミが出る。核廃棄物という危険なゴミだ。 アメリカは「核のゴミ」をネバダ州のユッカマウンテンに埋めようとしていた。 ところが、この処分場には反対意見も多い。 ネバダの核廃棄物処分場は安全か オバマはこのユッカマウンテンの計画を白紙撤回。 最終処分地なしに、原発の建設を進めるのは無理がある。 この件をオバマはどう解決するつもりなのか？ オバマ政権、ユッカマウンテン核廃棄物処分場予算を凍結し、計画を撤回へ 新エネルギー政策に落とし穴－米オバマ政権（クリスチャン・サイエンス・モニター） オバマ政権、ユッカマウンテンをそんなに簡単に葬っていいのか（週刊ラスベガスニュース） ユッカマウンテン計画の白紙撤回が「英断」であるなら。 それに代わる答をオバマは示さなければならない。 「核兵器は悪いもの」なら原発はいいのか。 核兵器と原発については関連して考えたい。 日本にも同じ問題があるだけに、オバマの考えが気になる。 今回、新条約署名のニュースで原発について触れているのは何件あったか。 核の問題は深くて広い。 問題があるなら政治家はそれを広く伝えるべき。 我々もまた、その問題を直視する必要がある。 *********************** 関連記事 米・露、「新核軍縮条約」調印 長い旅路のほんの一歩byバラク・オバマ 動画あり オバマを悩ませる「核のジレンマ」（プレジデント） *********************** ※トラックバックは管理人が承認した後に表示されます。 バナーにクリック願います。  ***トラックバックはテーマに関係するもののみどうぞ。 その場合リンクは必要とはしません。 意見があればメッセージでどうぞ。 ただし荒らしと挨拶できない人はお断りです。 今のところメッセージは全て読んでいます。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2010.04.09 20:56:51
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