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2010.10.29
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カテゴリ:読書
久々にウェルズの「タイム・マシン」を読んだ。

タイムマシン

タイムマシン

価格:651円(税込、送料別)


この作品を読むと、いかに後の小説や映画に大きな影響を与えているか。
それがよく理解できる。

たとえばタイムトラベラーが見た遠い未来(紀元80万2701年)。
牧歌的な世界が広がっていて、エロイたちが住む。

しかし現実はその世界が偽りだった。
エロイたちは暗闇を恐れる。

それは地下世界の住人、モーロックが襲ってくるからだ。
モーロックの食料、それはエロイだった。

この世界観何かに似ていると思ったら、手塚治虫「火の鳥」だった。
「太陽編」で未来を描いた手塚。

21世紀の日本は「光」と呼ばれる宗教集団が支配していた。
対抗するのは「シャドー」。
人食いの設定はないものの、基盤はウェルズと同じ。

ウェルズのタイムマシンは自ら移動できない。
そのため、行った先の時代でその場所に何かあれば爆発が起きる。

過去に旅をすることも描かれていない。
このため、タイムパラドックスは関係ない。

大ヒットしたタイムトラベルの映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」。
主人公たちはタイムパラドックスを解消すべく奔走する。

ウェルズの作品で行方不明になったタイムトラベラーは過去にいるのだろうか。
それとも再び未来に行き、ウィーナを助けたのか。

「次元」というものを一般的に紹介したのもこの作品。
1次元は点。2次元は線。3次元は立体。
そして4次元は立体プラス時間。

現代も生きているウェルズの世界。
まさにSFの原版がここにある。

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最大の幻視作家(若島正)

↑95年に書かれた「タイム・マシン」の解説。

『タイム・マシン』/H・G・ウェルズ

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最終更新日  2010.10.29 21:19:10
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