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~微風に舞う花びらのように~

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世亜羅

世亜羅

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2004年08月30日
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カテゴリ:連載小説
いきなりマンホールに落ちたと思ったら
見知らぬ世界に私は呆然と立ちすくんでいる

司祭だろうか?
やけに綺麗なドレスを着た女の人が私に話しかける

そう 彼女は私を勇者だと言うのだ

黒い髪の黒い瞳
全てかつて在った国の伝説に残っている勇者の容姿だと



・・・・・・・かつて在った?



ってか此処、草むらじゃあネェの?<雰囲気ぶち壊し


「此処は、かつてわたくし共の住んでいた国が在った場所なのです・・・
 今は・・緑に閉ざされた悲しい国ですが・・」


「・・・どーゆーこと?」


女の人は近くにある緑の草の柱を私に見せた




「・・これは、わたくしの知り合いです・・・」


「知り合いって・・・・草が?


「そんなこと・・在るわけないじゃないですかっ!!!

 此は・・只の草の柱じゃありません・・



 ・・人・・だったのです・・」



「・・・え」



私は草の柱を触った
そして絡みついている蔦を払ってゆく
すると現れたのは・・



「・・・・人の形をした・・石・・・?

 ・・・石像・・・ ・・でも・・」


「・・恐怖に・・歪んでいるでしょう・・?」


俯いて 女の人は見ないようにしている
その顔は 悔しさか、それとも憎悪が刻まれていた


「・・ある日の事です

 ”破壊の黒城”の黒魔導士達がわたくし達の国に攻め込んできたのです・・・」


「・・”破壊の黒城”・・・?」


女の人は何処か遠い虚空を見上げて話した


「ええ、凶悪なる黒魔導士の棲処です
 
 
 かつて彼等はこの空の彼方に城を築き、白魔導士である下界の住人を 支配していたのです


 ですが三百年前、漆黒の髪、漆黒の瞳を持った異世界の勇者が
 現れ、黒魔導士の魔術から我らを解き放ったのです


 その後、わたくし達は城全体に封印を施し
 彼等を永遠の安らかな眠りへと誘ったのです 

 ですが・・・・」



「・・・甦ったんだな・・?」


溜息をついた

あーあ・・なんでこんな事になったんだか・・



「そうなんですっ!
 
 そんな時、貴方が此処に現れて・・・
 もうわたくしは貴方様に縋るしかないのですっ!

 どうか・・黒魔導士達の魔術からわたくしたちをっ!!」


「ってかさ・・一つ聞くけど・・」


「・・?」







「ホントにあんたらが正義?」



「・・・え・・?」





面食らった顔をしている

何故?どうして? 顔に書いてある





「そりゃあさ、今のあんたのセリフ聞きゃあー誰だってあんたらの味方になるさ。

 でもな、物事には順序ってモンがあってさ・・

 私があんたらを信じて良いかなんて、あちらサンの言い分を聞かねぇと解らないモンなんだって。

 悪いけどさ、私が納得するようなモン持ってきてから
 その話をしようや・・・




 ・・ってか、その前に私にあんたらを助ける能力が在るとは
 思えないんだけど?」



「・・・・・・・・でも そんな・・・」



あれ? ・・な・・泣くっ!!!!??????

あわあわわわわわわあ!!!!(慌)




「ちょっ!泣くなよっ!?そんなキツい事言ったっけか?
 
 すまんっ!ちょい言い過ぎたっ!!!
 
 だから・・女が涙流すんじゃねぇーよ!!」


「・・・・ぐすっ・・ぐすっ・・・」



・・・・・だあああああぁぁぁぁーーーーーーっ!!!!!



「ああ、もう解った!解ぁーったって!!!

 あんたらの味方どうこう云々はおいといて、
 取りあえずあんたについてくよ!なっ!?」


「・・・ぐすっ・・ほんと・・ですかっ・・・?」



「あーあーほんとほんと」



「・・はいっ!有り難う御座いますっ!!!」



にっこぉぉぉー☆
と、正にこの擬音が似合うであろう爽やかな笑顔を彼女は浮かべた

・・・ったく・・ジョーダンじゃねぇっての・・(汗)



「で?とにかく・・私何も出来ないよ?

 剣道すら出来ないし・・あ、喧嘩ぐらいなら出来るけど・・」


「あ、それなら武器が在ります!」


「・・・・は?マジで?」



はい♪ とこれまた可愛らしく微笑む姿ったら・・!!!

ったく・・なんなんだろーねぇ・・?



「かつて勇者が置いていったある宝剣が
 セトロティア王国に在る”カルテア谷”の底に眠っていると聞いたことがあります!

 それはドラゴンの石像に刺さっていて
 選ばれた者しか引き抜けないんだそうです

 きっと貴方になら抜けますよっ♪」


「あー・・そう・・・」


そんな期待されても困るんだけどなー・・・



「じゃあっ!早速行きましょうっ☆

 セトロティア王国は、此処から東へと行ったところにあります
 歩いて3日で着けるでしょう!」


「あーはいはい・・・ って・・

 三日ぁぁぁ!!!!!????


「はい?軽いモノですよ?」


・・軽いモノってあんた・・・・

マジかよ? ・・徒歩?  ・・徒歩ーーーっ!!????



るんるん と女の人は歩き始めた

そして「あ、」と何かを思いだしたかのように私に尋ねてきた



「忘れてました!えーっと・・貴方の御名前は・・?」


「ああ、私?・・そういや言ってなかったか。
 
 私は亜鈴。適当に呼んで」


「アリン様・・?変わった御名前ですね・・?

 わたくしはセオ・クランシュリルと申します

 どうぞセオとお呼びになって下さいね?」


「はいはい。じゃあセオ、とにかく宜しくな?」


「此方こそっ!お願い致しますっ!!!」




こうして 私の旅が始まった



永遠にも思える この旅が
どんな道を辿るのか 私も解らない


ただ一つ 解っているのは・・・






もう・・元の世界には還れねぇってコト(泣)





あーあ・・なんか流れに流されて承諾しちゃった気がする・・




私・・女の涙に弱かったんだね・・・・(合掌)


next・・・・


**********

第2話・・やっと出来ましたー・・。

それにしてもホント・・ギャグなのか何なのか(苦笑)


ははははー・・次回急展開の予感・・(笑)

****





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最終更新日  2004年09月03日 12時00分33秒
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