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~微風に舞う花びらのように~

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世亜羅

世亜羅

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2004年12月14日
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カテゴリ:
「朱の空 朱の地」


愛に溺れた瞳には
もう何も映すことは出来ない

恋に穢れた胸には
もう何も描くことは出来ない


愛に生きる為に
愛に生きた
只 それだけのこと

人を愛する為に
人を汚した
只 それだけのこと


いけないとは判っていても
火遊びに夢中になる子供の様に
愛している君をもっと愛したくて
誰にも獲られたくなくて

守るんじゃなくて 束縛
自分だけを見つめて欲しい 独占欲


それではいけない
愛する人を汚してはならない
自分だけを映す瞳なら
この水面だけで充分だろう

愛しくて 哀しくて
苦しくて 切なくて
恋しくて 恋しくて 恋しくて 

もう 狂ってしまいそうだ・・





朱の空に 愛の詞を浮かべて
朱の地に 愛の花弁を散らして

君が泣いて 縋りついて
もう霞んで視えない 君の瞳


君を壊そうとした
けれど 壊せなかった
只 それだけ

だから そんな自分を壊した
誰であろうと 君を傷つける者を赦さない
そんな自分も存在していたから


矢張り もう狂っているんだ
こんなに痛みまでもが 愛しく変わるのだから






愛に溺れた瞳には
もう何も映すことは出来ない

恋に穢れた胸には
もう何も描くことは出来ない


愛に生きる為に
愛に生きた
只 それだけのこと

人を愛する為に
自分を壊した
只 それだけのこと




愛と呼べない愛を抱いて
君を想っていた
只 それだけのこと

********

「忘却の君」


失くしたものは何だったか
それさえも恭しくて

大切なものか
それとも忘れるほどのものなのか


忘却が私に必要ならば
きっと愛しいものさえも
忘却へ葬ってしまうだろう

茜に染まる血のような黄昏
一筋の涙を想いと引き換えに


失くしたものは何だったか
忘れてはいけない事かも知れないのに

誰かの面影は今も胸に息衝いている
蝕む想いの宛は忘却の君
だから微笑む愛しいものは朧気

瞳に焼き付ければ良かったのに
あの黄昏のように

耳に刻んでしまえば良かったのに
あの風の吐息のように

忘却の君への想いを


忘却が私に必要なら
それを受け入れる覚悟は出来ているよ

愛しいものを忘れることが宿命ならば
私は消えた面影を追いかけ
宿命に逆らい命を落としても構わない


忘却の君へ
愛しさは何処へ消えゆくのか

忘却の君へ
想いの果ては 
きっとあの黄昏に・・

*********





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最終更新日  2004年12月14日 20時44分01秒
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