2006/02/07(火)08:43
乱(1985)黒澤明
リア王の翻案
CG無しでよくこれだけ、人と馬を集めたものだ。
※imdbトリビアによると米国から馬を輸入したそうだ。
布陣のシーンでは次から次へと人馬が出てくる。
ともかく撮影のスケールが大きい。
鎧にしてもセットにしても金かかっているよなあ、という感じ。
ロケ地選びも、どこで撮ったのだろうと感心する。
ただしストーリーは、あらら。
話の規模のでかい老人問題?
なんか3軒の都営住宅を舞台にして撮っても良かったような内容。
※実際そのほうが身につまされる作品になったと思う。
男を破滅に誘う女、は蜘蛛之巣城とダブリ感が‥‥
血糊ピュっとかドバ、も自己模倣の失敗例
高齢の戦国武将、秀虎が家督を3人の息子に分け与えようとする。
その席で言い争いが発生、三男は家督相続を拒否して去ってしまう。
隠居を決め込むはずだった秀虎だが、その精神を逆なでする事態が次々と‥‥
スケールを味わう映画か。
※一回見ていたはず(テレビ?)なのだが、半分くらいで記憶が飛んでいた。
マクベスを翻案した「蜘蛛之巣城」が傑作だっただけに残念。
リア王ってこんな話だっけ(←読んだけれど忘れている)
セリフはちょっと良い。
※IMDBからの英文を下に
出演陣ではピーター演じる狂阿彌が良い味。
楓の方(原田美枝子) は、いかり肩。
「馬印」が「日」+「月」=明・黒澤
仲代達矢(男優) 一文字秀虎
三兄弟は以下のとおり。
寺尾聰(男優) 一文字太郎孝虎
根津甚八(男優) 一文字次郎正虎
隆大介(男優) 一文字三郎直虎
Hidetora: Only the birds and the beasts live in solitude.
一人で生きるのは鳥か獣だ
Kurogane: Fine words, but words don't win wars.
Kyoami: Man is born crying. When he has cried enough, he dies.
あと鳥と蛇の卵の話、狂気の世界で正気なのは?
などなど。
トリビア
Several hundred costumes were all created by hand, a process that took two years.
The film used approximately 1400 extras (1400 suits of armor were fabricated, designed by Kurosawa)
and 200 horses. A number of the horses had to be imported from the United States.