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カテゴリ:音楽のある部屋~三ツ星クラシック
一口にヨーロッパというが、西欧と東欧ではいろいろな点でちがう。
西欧では、音楽を含めた芸術文化は、人間の最も神聖な営みのひとつとされる。そこでは芸術も芸術家も愛されるよりは尊重され尊敬される。 一方、東欧では文化は生活の一部であり、より身近なものとしてある。「劇場」も特別な場所ではなく、公園のように人々の生活の中に溶けこんでいる。 モーツァルトの時代に彼の音楽を最も愛したのはボヘミアの首都プラハの人々だった。ウィーンで不人気だったオペラ「フィガロの結婚」はプラハでは大ヒットした。 この地を訪れたモーツァルトはこう記している。「ここでは人々は〈フィガロ〉のことしか話さない。〈フィガロ〉しか演奏しないし、歌ったり口笛で吹かない・・・〈フィガロ〉以外は何もない」 プラハで初演されたことから「プラハ」の愛称で呼ばれる「交響曲第38番」は、プラハ訪問を予期して作られた作品ではないことが明らかになっている。 にもかかわらず、この交響曲はモーツァルトが自分の音楽を愛してくれるプラハの人々への感謝の気持ちを込めているかのよに温かく響く。美しいもの美しさを素直に受け取る人々、その素朴さや飾り気のなさへの讃歌であるかのように響く。 オペラの響きもこだましている。「フィガロの結婚」や「魔笛」のモチーフが明滅し、木管楽器が活躍する様には「オペラ交響曲」のおもむきがある。 オペラの序曲のような第一楽章、静かな第二楽章のあと、飛び跳ねるようなリズムの快活なフィナーレが続く。 ※「交響曲第36番〈リンツ〉」を併録したサー・チャールズ・マッケラス指揮プラハ室内管弦楽団のテラーク盤が、響きの豊かさと快活さを両立した名演。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
April 24, 2007 11:25:55 AM
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