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カテゴリ:音楽のある部屋~三ツ星クラシック
地球は豊かな資源に恵まれている。ある試算によれば、1960年代後半の日本の生活水準で、全人類が安楽に暮らせるはずという。
それなのに、いまこの瞬間にも、飢えや貧困に起因する病気によって、たくさんの人々、特に子どもたちが死んでいく。 幼い兄妹が知恵と勇気で魔女に打ち勝つグリム童話「ヘンゼルとグレーテル」。この物語の背景となっているのも飢餓だ。 口減らしのため森へ捨てられる兄妹。道しるべにパンくずを落としていったのに、鳥に食べられてしまい、道を失う。 ドイツの作曲家フンパーディンクのオペラ「ヘンゼルとグレーテル」では、兄妹は森へ捨てられるのではなく、ただ迷い込んだことになっているが、第一幕ではそうした背景がさりげなく描かれる。 狭くてみすぼらしい家、足りない食べ物、穴のあいた靴下。 しかし子どもたちは貧しさに負けない。空腹を紛らわすために踊ったり、明るく元気だ。 このシーンを見ると、いつも被災地などでの子どもたちの笑顔を思い出す。 無心に眠るこどもほど愛らしいものはない。第二幕「森の中」で、くたびれた兄妹は眠りに落ちる。14人の天使が現れ、木の根を枕に眠る幼い二人を守る。清らかな音楽が寄り添うように流れていくこの部分は、音楽といい舞台といい、このオペラで最も美しく幻想的なシーンで、単独のオーケストラ曲として演奏されることも多い。 第三幕「お菓子の家」は「ホークス、ポークス」と呪文をとなえる魔女との痛快なドタバタ劇。原作とはちがい、焼き殺された魔女がクッキーになってしまうのがユーモラス。 ドイツではクリスマスの時期に上演される習慣のあるオペラで、民謡のような素朴さに満ちた音楽が魅力的な、メルヘン・オペラの傑作として親しまれている作品。 ※映画として作られているショルティ盤が映像つきでも、映像なしでも楽しめる。アンナ・モッフォ、ヘレン・ドナート、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、シャルロッテ・ベルトルド、クリスタ・ルートヴィヒ、ルチア・ポップといった「夢のような」キャスティングのアイヒホルン盤(1971年)は2枚組1000円という「夢のような」値段。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
December 24, 2009 02:35:09 PM
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