投資の余白に。。。

July 6, 2010
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カテゴリ:折々のバカ
高校の同級生に野球部員だった男がいる。地方大会の決勝戦で負けたので甲子園には行けなかったが、この決勝戦で長打を打ち、相手チームとの得点差を縮めたのが自慢だ。

その試合から10年以上たってからも、同期の集まりではいつもその自慢をしていた。そろそろ35年たつが、たぶんいまでも自慢していることだろう。

この男は地方公務員になった。そして独身だ。公務員のように安定して比較的高収入であれば、よほどのことがない限り結婚相手には恵まれるものだ。そうならなかったのは、端的に言って「女にもてない、好かれない」からだろう。彼女ができたという話さえ聞いたことがない。

この男は、多少背が低めであることを除けば、さほどブサイクではないし、アタマも悪くはない。社交性もそこそこある。風俗遊びをすることを公言していたから、同性愛者ではない。

女性は一般に、40歳に近づくと結婚相手に対するハードルはがくんと下がる。条件は収入だけに収れんする例がほとんどだ。

それでは、なぜこの男は結婚できなかったのか。

もちろん、それはこの男がバカだからである。

「男の子」が「男」になるにあたって、最も必要なのは「英雄体験」である。アメリカ映画「スタンド・バイ・ミー」を思い出せばいい。4人の男の子が「冒険旅行」に出かけて帰ってくる、それだけの話だし、あとでよく考えると冒険といえるほどのものでもない。

しかし、あのささやかな「冒険旅行」で「英雄体験」(年長の不良に知恵と勇気で打ち勝ち、ピストルを向ける場面がそのクライマックスだ)をした彼らは、少年から一人前の男へと成長していく。

女が男に求めるものは、英雄体験を通して勝ち取った、知恵と勇気である。英雄体験そのものは問題ではなく、その体験を通して、どんな知恵と勇気を得られたかが重要なのである。女は、自分を守ってくれるのは、そうした男の知恵と勇気であることを本能的に知っている。だからこそ、そうした知恵と勇気のある男を好きになるのである。

英雄体験は大したものでなくてよい。オリンピックに出場したとか、エベレストに登ったとか、そういうことだけが英雄体験なのではない。日常で遭遇するトラブルを切り抜けた体験はもちろん、失敗ですら英雄体験になりうる。

この同級生は、「決勝戦で長打を打った」という英雄体験を持っている。しかし、その体験を語るだけで、そこに知恵と勇気を感じさせるものは何もない。あるのは、ただの事実だけである。決勝戦で逆転サヨナラホームランを打ったというのなら一生自慢してもいいかもしれないが(笑)、それでもプロ野球に入れなかった自分の限界を語り、「他人に花を持たせる」ようなことを語る男を女は好むはずである。

「世界一の金持ち」オナシスに恋をしたマリア・カラスのことを考えてみよう。彼女が「世界一の金持ちにして世界屈指のぶ男」であるオナシスに恋をしたのは、オナシスが戦争中と戦後の悲惨な状況を知恵と勇気で乗り切った、その話に魅了されたからである。

男女の愛情のベースにあるのは、というかあるべきなのは尊敬である。自分にないものを持っている、自分のできないことができる。女は男を、その男が英雄体験を通じて獲得した知恵と勇気の質で判断する。その知恵と勇気が自分を守るのにじゅうぶんなものか、相手の人間的な器量の大きさをそこで判断し、尊敬から愛情が生まれていく。

こんなことは、女にもてる男の言動のパターンをいくつか分析すればすぐわかることだ。

英雄体験を知恵や勇気の源泉としない男、そもそも英雄体験をしようとしない男、ついでに言えばそういう男を好きになる女。

それらはみなバカである。そしてこの手のバカは急速に増大しているように思われる。






最終更新日  July 6, 2010 04:47:03 PM
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