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カテゴリ:旅
いまクアラルンプールのバスステーションの一つ、プドラヤバスターミナル近くのコンビニで買った赤ワインの小瓶を飲みながらこれを書いている。フランスのDOCだというのに、今までに飲んだ最もまずいワインの一つだ。瓶詰めのときに何か変なスパイスを入れたとしか思えない。
札幌にはセイコマートという地場のコンビニがあり、昔からワインの品揃えがいい。ブルガリアやチリ、アルゼンチンやオーストラリアのまあまあのワインが400円台からあり数十種類から選ぶことができる。それに比べてこのワイン環境の貧弱さはどうだ。せめて近くのオーストラリアワインをオーストラリアからの旅行者向けに輸入すれば受けると思うが、イスラム教の戒律というのも厄介なものだ。 ワインもまずいがネット情報で見つけた宿も大したことがない。屋台街が目の前でバストイレ付きというので選んだが、しょせん2400円の宿に期待した方がバカだった。フロントのたぶん中国系オヤジが中国系にしては例外的にきびきびして親切なのだけが救い。チェックインのとき、長期滞在したらしいオーストラリア人の若者グループが別れを惜しんでいたから名物オヤジなのだろう。マレーシアに来て二日で、初めて日本人的な人情を感じる人間と接した気がする。 マラッカは一泊だけだったが、着いたのが朝だったので丸二日たっぷり見たし、暑いので移動することにした。朝ひどい雨だったので、マレーシアの天気予報を見て一番良さそうなところに行ってはどうかとかんがえた。これから10日間だと、コタバルなどの東海岸とキャメロンハイランドなどの内陸部がよさそうだ。 そう思ってバスターミナルに来ると、東海岸行きにしてもキャメロンハイランドの中継点であるイポー行きにしても、夜行便しかない。冷房の効きすぎた夜行バスに乗るリスクは避けたい。そう思って、クアラルンプールに行けば何とかなるだろうといったん戻ってきた。深夜特急のような前へ前へという旅をしたくても、バス路線が首都から放射線状になっている国では地方都市間の移動は不可能ではないが便利ではない。マレーシアも基本的には首都起点で考える必要がある国だと思う。 クアラルンプールは人口200万というから札幌と同規模だが、東京のような大都会。バンコクほどのわい雑な喧噪はないが、モダンに取り澄ましただけの街でもない。チャイナタウンの宿を避けたのでここへ来たが、途中はまるでパキスタン人街のようで異国情緒たっぷりだった。 観察していると、インドネシアからの出稼ぎが最下層で、その次がインド系、中国系と続きマレー系が最上層のような気がする。それでもアメリカのような構造的差別は感じない。 しかし中国人経営者に気が利かないと数分ごとに怒られても何も学習しないインドネシア青年よ、君は終わっている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
May 14, 2012 11:36:50 PM
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