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カテゴリ:旅
京都に3泊、名古屋に1泊の旅をしてきた。
洋の東西を問わず、古都になど興味はない。権力者が権勢を誇示し保身するために人民を酷使して作り上げた城砦の類、神仏に救済を求めることで社会矛盾から目をそらさせる寺社の類など人類の汚点、歴史の汚物でしかないからだ。 汚物に興味はないので京都を訪れるようなことは二度とないと思っていた。 にもかかわらず行ったのは、斎藤一郎指揮京都フィルハーモニー室内合奏団定期演奏会における高橋悠治の新作の世界初演に立ち会うのと、二つある京大同学会のうち非中核派系の方とつながりのある京都の女子大生に会うためだ。 帰りの便が中部国際空港発だったので、運がよければ死んだ元カノの父や弟夫婦に会うことができるかもしれないという期待もあった。 日本の指揮者で最も独創的な活動をしているのが斎藤一郎であり、彼がいなかったら高橋悠治がオーケストラ曲を書くなどということ自体がありえなかっただろう。5年ぶりのオーケストラ曲の再演は何年後になるかわからない。しかも黛敏郎の10楽器のディヴェルティメント、水野修孝のヴィオラ協奏曲、ハンス・アイスラーの室内交響曲という、二度と実演に接する機会のなさそうなプログラムが並んだのにも食指が動いた。 コンサートの批評はLINEやTwitterで流したのでここには書かないが、浅田彰など京都文化人を何人か見かけた。 京都の女子大生は元女子大生になっていた。母子家庭で仕送りもなく、奨学金だけでやっていくのは無理だったようで、中退することに決めたらしい。休学中にして籍だけは置き、しばらくは自分探しというところか。 いずれにしても彼女には厳しい人生が待っている。 いつ、何度電話をしてもつながらない元カノの父は77歳という年齢もあって心配していた。ところが、本人は元気なものの息子の方が4年前に42歳で早世していた。急性心筋梗塞というから、突然死だ。 妻にも二人の子どもにも先立たれるという不幸に見舞われるのはかなり珍しい。伝聞でさえこれほどの不運は聞いたことがない。 京都は全体としてバブル期の東京のようだった。新京極や錦など、前に進めないほど人が多い。 数十年前に来たときには、京都人の人の悪さばかり目についた。 しかしどうだろう、地下鉄に乗っても知的なオーラを発している人の割合が東京の50倍、札幌の100倍ほど多い。以前は嫌味に感じた京都弁も、むしろ謙虚に感じる。 自分が変わったのか、京都が変わったのか。たぶん両方だ。 有機野菜を売り物にした店がいたるところにあり、ゲーテインスティテュートで飲んだドイツビールはドイツで飲んだビールよりおいしかったが、古本屋の数や映画館なども概観すると、全体としての民度の高さはたぶん日本のどの都市もよせつけないだろうと思われる。 外国人、特に知的好奇心の強い欧米人がなぜ京都を好むのか、わかる気がする。清潔で安全で整ったアジアを味わえるからだろう。レンタル自転車、無料wifi、町家を改造したゲストハウスなどもポイント。一泊2000円前後のバックパッカー宿もあり、これなら円安のいま、国際競争力もある。 放射能に高度汚染されている首都圏に行くのは最小限にとどめ、関空やセントレックスを使って旅するようにしたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
April 28, 2015 12:07:11 PM
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