投資の余白に。。。

March 13, 2016
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カテゴリ:クラシック音楽
全く知らない演奏家ふたり、しかもかなりの経歴の持ち主。キャリアからはピークの入り口にあると思われたし、新作初演もある。札幌駅前にオープンした「ふきのとうホール」にも興味があったので足を運んだ。

まず、全く期待していなかったピアニスト居福健太郎に感心した。無機的に響く音がひとつもないのだ。ただの音階、ただの和音が実に音楽的に豊かに響く。音楽が彼の身体に宿っているというか、音楽が背広を着て歩いているといった趣。「デュオ・リサイタル」のタイトルに納得がいった。

圧巻だったのは最後のR・シュトラウス「ヴァイオリン・ソナタ」。音楽以外の要素をいっさい感じさせない純度の高い演奏で、白熱しても音楽が小さくならず、スケール感のある息の長いフレーズで高揚していく。若書きのこの作品がこれほどみずみずしく演奏されたのをきいたことがない。

その前に演奏された平井真美子「オオカミと霧」(委嘱作品・世界初演)は、まあ佳曲といったところか。映画やCMの音楽で活躍している作曲家の純音楽作品というと、逆に複雑だったり奇怪だったりすることが多いが、彼女のメーンフィールドからそう遠くない、しかしぎりぎり芸術作品としての密度を保った作品。

前半、ベートーヴェンの「春」とグリーグの「ヴァイオリン・ソナタ第3番」は、シリアスな表現に好感するものの、遊びとかもう少しボキャブラリーがほしい。狂気とか哄笑といった言葉はこのヴァイオリニストの辞書にはないようだが、ソリスト、特にヴァイオリニストに必要なのは逸脱だと考える。

エレベーターで会場に向かう、というのは東京でしか経験がなかったが、札幌にも初めて音楽専用でそういうホールができた。一階には六花亭が、下の階にはヤマハが入っているので便利な人には便利だろう。音響は、ルーテルホールほどピアノが響きすぎずバランスがいい。外部からの音の侵入もない。ただ音楽の前後の余韻というか非日常性のようなものを味わえるロケーションと内装ではない。






最終更新日  April 12, 2016 02:09:13 PM
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