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ワルディーの京都案内

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2018/01/16
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テーマ:京都。(6063)
カテゴリ:京都研究
2018年1月16日(火)】

 伏見稲荷大社御茶屋ガイドの受付の下見に午後2時半に行くことにしたので、それまでの時間を利用して、伏見稲荷「お滝」の6回目のフィールドワークを行いました。

 夕刻には月イチ三味線レッスンがあるので、阪急で京都河原町に出て、河原町御池の十字屋に三味線を預けて、京阪で伏見稲荷へ。午前11時過ぎから歩き始めました。

今日歩いたルート





 伏見稲荷大社の講務本庁の前を通った際に、講員加入についてのポスターがありました。正講員は年額2000円以上となっています。今後も伏見稲荷大社についての研究は続いていくことになると思うので、これくらいの金額であれば、入会してみようかなと思います。

講員加入案内




 「三ツ辻」から「四ツ辻」へ。四ツ辻では、ご神跡の一つ、荒神峰(田中社)により、鳥居やお塚の字彫を再確認しました。古いものは大正前半でした。

 御膳谷に到着。御膳谷の社務所は、ネット情報によると、戦前は民間の行者宿で、断食修行の世話をしてくれたそうです

 御膳谷の「お塚」を再訪です。1月4日のフィールドワークでは、大正元年が発見した中では一番古い字彫でしたが、今回、明治33年の字彫を発見しました。

御膳谷の「お塚」 明治33年の字彫




「清明滝」(地図の1)へ。この「お滝」は伏見稲荷大社の境内地にあり、伏見稲荷大社が管理しています。入口には「お滝利用の方は、御膳谷の社務所へお越しください。」だったか何だか書いてありました。

清明滝



 伏見稲荷のお滝群の中では、最も大きな「お滝」ではないかと思います。そして今までの「お滝」は、「お塚」とセットでしたが、ここは「お塚」はありません。そして、他の「お滝」では、滝近くに不動明王などが祀られていることが多いのですが、ここはそういった偶像が一切ありません。最も静謐な印象を与える「お滝」です。「お滝」の水は勢いよく流れています。自然の水流のようです。

 近くには「清明舎」と呼ばれる建物があります。滝行のための着替えや休憩の場所であったり、今はどうか知りませんが、ネット情報によると、宿泊もできるようです。


清明舎


 

 再び坂を上って、「薬力の滝」(地図の2)へ。数は少ないですが、「お塚」が滝の近くにあります。








 滝口の上に上ってみますと、人口の貯水池があり、そこから流れ出ていました。山の方から自然の水流も来ていますが、それほど多くはなく、ホースもありますので、循環もさせているのかもしれません。





 「薬力の滝」近くの分かれ道を山科の方に向かいます。「山科の里 大石良雄旧跡」と書かれた道標のところを下ります。大石良雄(大石内蔵助)が山科の岩屋寺に隠棲していたとき、伏見の遊郭に通うのに通った道だと伝わります。





 ほとんど山科側に下り切ったところに、「大石の滝」の跡(地図の3)があります。ここは、一昨年、「京都市内全寺社巡り」の山科区のパートで訪れたことがあります。そのときは、もちろん山科側から入ったのですが、今日は伏見側から訪れたということです。

「大石之瀧」と書かれていたのでしょう。





祭壇





お滝





着替えをする建物でも建っていたのでしょう。





 「お滝」は廃墟になっていますが、詳しい説明書きが設置されています。前回訪問時も説明書きは見たのですが、そのときは、こんなところにも「お滝」があるんだという程度で詳しくは読みませんでした。




 今回、詳しく見てみますと、あの吉田初三郎の絵も掲載されていて、「大正14年に建立され、昭和34年に廃墟になった」と書かれています。吉田初三郎の地図が大正14年に発行されていますので、ほぼ同時期に建立されたもののようです。ここ以外の「お滝」はすべて稲荷山頂付近か、伏見側の谷にあります。山科の住人が「お滝」をしようとすると大変です。それで山科側にも作られたのではないかと思います。「お塚」は見当たりませんでしたが、「祀られていた一部は、岩屋寺境内、西野山墓地に祀られている」とあるので、昔は「お塚」もあったのでしょう。


 下りてきた道を引き返します。途中の別れ道で、山に沿って南の方に向かいます。

 四叉路があり、記憶が不確かですが、立て札に「大石神社」「深草」「一之峰」と書いてありました。次は「末広の滝」に行きたいのですが、地図は持っているものの、こんな細い山道は載っておらず、「深草」か「一之峰」かで迷いました。「一之峰」の方向に行って、お山巡り参道に戻って、そこから急な坂道を下りれば、「末広の滝」に行けるのは分かっていたので、「深草」なら近道かも知れないとも思ったのですが、おり確実な「一之峰」の方に向かいました。

 そこから上りになっていて、しばらくしてお山巡りの道近くに到達。急坂を下りて、「末広の滝」へ。帰宅後、地形図を調べたら、やはり「深草」の方向に下りるのが、「末広の滝」への近道だったようです。

 「末広の滝」(地図の4)は、管理者の住宅があり、店も開いていました。外に「お滝」の案内地図が貼ってありました。これを手に入れたくて、お店に入って尋ねたのですが、売り物ではなく、貼ってあるものしかないとのこと。





 止むなく、写真を撮りました。




地図部拡大



説明部拡大



 これを見ますと、伏見稲荷の南側の「お滝」に特化したものです。ここには、吉田初三郎の地図に載っている「真心滝」と「熊鷹本滝」が書かれていません。また「伏見稲荷山参拝図」に書かれた「岩龍ノ瀧」も書かれていません(初三郎の地図にもない)。「熊鷹本滝」はメインルートから大きく外れているので、書かれていないということかもしれませんが、「真心滝」は、この地図がいつ作成されたものか分かりませんが、比較的古い年代で廃滝になったのかもしれません。そして、「岩龍の滝」は、初三郎地図が出た大正14年より後にできて、「真心滝」より後に廃滝になったということかもしれません。

「末広の滝」。扉が閉ざされ、立ち入り禁止となっています。水流は勢いよく流れていました。





「お塚」、鳥居の字彫の古いものを探しました。大正7年、8年、15年などが見つかりました。









 たまたまお塚にお供えをして帰られる老夫婦がいらしゃったので聞いてみました。お歳は70歳くらいでしょうか。年に1回お参りに来られる程度だそうです。その方のお父様がお塚を作られたとのことですので、その方がお生まれになった頃だとすると、戦後間もなく建立されたようです。個人で建てられたのか、共同で建てられたのかは聞きそびれましたが、地代を払っていらっしゃるとのこと。やはり「お塚場」は管理料で経営が成り立っているようです。附属の滝で滝行をすることが少なくなっても、やっていけるのはそのためなんでしょう。

 これらお塚群の近く、「末広の滝」に近いところに「岩滝」と思われる「お滝」があります。水は流れておらず、脚立も置かれていて、長い間使われていないうようです。







 昔、「お滝」巡りをした際に、「伏見稲荷山参拝図」に書かれている「岩龍の滝」を発見できませんでした。地図では「岩滝」と「末広の滝」の間にありますが、それらしきものはその時も今回も何も発見できませんでした。今回、さらに奥に行ってみました。ありました、廃墟になっていますが、立派な「お滝」です。






 鳥居には、手書きのようですが、「竜王出現社」と書かれているので(何故、彫ってなくて手書きなのか分かりません。古い時代に書かれたのではなく、新しく誰かが書いたのかもしれませんが)、「岩龍の滝」とみなしました。

 鳥居の裏には昭和8年の字彫があります。これが「お滝」創設時に同時に建てられたものであるとすると、さきほどの初三郎地図が発行された後に作られたものだという推定と符合します。「伏見稲荷山参拝図」での「岩滝」の位置関係と逆になっているのは、地図の記載ミスと思われます。





 この「岩龍の滝」(推定)の下には、平らな広い土地があり、構造物の跡があります。さきほどの鳥居の前には「木田家私有地」の看板があり、075で始まる電話番号を消して、0727で始まる電話番号が連絡先として書いてあります。大阪の箕面あたりの電話番号です。「末広の滝」とは別の管理者だったのだと思われます。周りには「お塚」がないので、「お滝」だけだったのかもしれません。「お滝」の利用者が減り、「お滝」だけではやっていけなくて、早い撤退になったのかもしれません。あるいは、「末広の滝」の「お塚」が、昔は部分的に、「岩龍の滝」の「お塚」だったのを、「末広の滝」の管理者に管理を委ねたのかもしれません。








 伏見稲荷御茶屋の受付下見の時間が近づいたので、伏見稲荷大社に戻りました。→こちら

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最終更新日  2019/08/26 08:20:18 AM
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