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ワルディーの京都案内

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2018/04/01
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テーマ:京都。(6065)
カテゴリ:京都研究
2018年4月1日(日)】

 午前中、固定点ガイドが始まる下鴨神社資料館秀穂舎の下見をした後(こちら)、東福寺駅前の「大黒ラーメン」で修学旅行就職処の下見を兼ねて昼食をとった後(こちら)、研究員研究の第12回目のフィールドワークを開始しました。

 京阪電車を伏見稲荷駅で降りず、東福寺駅で降りたのは、大4正初期の「獨案内図」記載の「東福寺滝」の痕跡を探すためです。この地図では、「五社滝」の下流に登場します。恐らく、「御壺滝」、「五社滝」と同じ「三の川」の川筋にあったと思われ、川にできるだけ近い道を歩いてみました。

 先行研究のM.Yagai氏のネット記事でも、この「東福寺橋」の場所は特定されておらず、「1949年創立の日吉ヶ丘高校のあたりにあったのではないかと推測する。」という記述にとどまっています。日吉ヶ丘高校の下の川沿いに「一廣社」という「お塚場」がありました。M.Yagi氏も、この「一廣社」の近くに「お滝」があったのではないかと推定されています。しかし、何も痕跡は確認できませんでした。そして、すぐ南が東福寺境内になっていて、川とは離れていますので、この付近に「お滝」があったとは正直考えにくいです。「一廣会」と書いた掲示板があったので、帰ってからネット検索をしてみましたが、何も情報は得られませんでした。


一廣社






 さらに上流に向かい、大雲院南別院の西に位置する行き止まりになっている広場に行ってみました。川が谷底に見え、石垣のようなものが発見できました。ここが「お滝」だった可能性がありますが、川に下りる道も発見できず、それ以上の探索はあきらめました。

谷底の川岸に石垣らしいものが見える




 「五社滝」は近くでした。管理棟の休憩室で、管理者の女性の方が、どなたかとお話しになっていましたが、研究のためのインタビューをさせていただきたいとお願いしてみました。「先に滝で、手でも清めていただいてから、どうでうか?」とおっしゃっていただき、滝まで降りました。ここの「お滝」を間近で見るのは初めてです。とても水量が多くて、滝水で直接手を清めることはむつかしく、傍の流れの水を汲んで手を清めさせていただき、管理棟に戻りました。





 中で管理者の方とお話しになっていたのは、このお塚場の「お塚」の所有者の方で、30代と思われる若いご夫婦でした。お爺様のときに、ここに「お塚」が建てられたようで、以来、代々お参りに来られているとのこと。1年に1回くらいのい頻度で、いつも稲荷山のお山を巡った後、ここに来られるとのこと。ご自宅には、おじい様だったか、お父様だったか忘れましたが、滝行をしている写真があるそうです。しかし、お父様は、「滝行はするな」とおっしゃっていたので、滝行は経験したことがないとのことでした。今まで「お塚」所有者の方と、時間をかけてお話しをしたことがなかったので幸運でした。「命婦滝」ではたまたま「白菊滝」の奥様が来られ、「白菊滝」では、こちらもたまたま「弘法滝」の奥様がおられ、この「五社滝」では、たまたま「お塚」所有者の方とお話しができました。こんな幸運なことが続くと、やはり「お稲荷さん」の御利益かなぁと思わざるを得ません。

 さて、管理者の奥様にもお話を伺いました。「五社滝」の創立時期はよく分からないが、100年以上前ではないかとのこと。上流の「御壺滝」が廃滝になったのは、10年くらい前ではないかとのこと。これらのことは、以前、立ち話でお聞きした既知の内容です。期待したのは「東福寺滝」のことを何かご存知ないかということ。しかし、名前さえも聞いたことがないとのことでした。

 ご主人が別にご職業を持っていて、奥様が「お塚」や「お滝」のお守をされているということや、持ち主が分からない「お塚」が多くなっているといことは、他の多くの「お塚・お滝」と共通の構図でした。


 「三の川」沿いを「白滝」まで上りました。

 管理棟で、管理者の奥様(かなりのお年)にお話しをお伺いすることができました。ここは、伏見稲荷境内だが、一度官有林になって、その後、神社に戻された土地。そういう経緯もあって、私営の「お塚・お滝」を認めてもらっていて、賃貸料は納める必要はない。ただし、ここで販売できるものは神社の制限を受け、売れる物は限らており、ご朱印も多分できないだろうとのこと。
 
 現在6代目で創始は江戸時代と。昭和42年にここにお嫁入りされた。ご主人は25年前にお亡くなりになったが、「お塚・お滝」管理専業だった。現在もここに居住しており、買い物は下まで買いに行くが、東山の商店街もシャッター商店街になってしまって残念(このお年で、山道を東山商店街往復されるのは、かなり大変だと思われます)。持ち主が分かっている「お塚」は、奥様がお嫁に来られた後建てられた2、3のものくらい。ここは九州の信者さんが多い。昔はここに泊る人もいたくらい。今は、泊って「お山」「お滝」をする人はほとんどいなくなった。様変わり。

 最近、毎日放送だったかの放送で、「白滝」が映っていた。、

 蝋燭を上げさせていただきました。ここで知ったのですが、仏教の場合は蝋燭は1本でもいいのですが、神社の場合は、1対が基本のようです。そういえば、権太夫滝でも命婦滝でも本数を指定せずに蝋燭をいただいたら1対でした。


 お山巡り参道の「薬力滝」に向かいました。唯一、お山巡り参道沿いにある「お滝」です。

 「お山巡り」をする観光客がひっきりなしに通るので、「お滝」がある「お塚」の中で、唯一賑っているところです。訪問したときも、ご主人(男性)が片言の英語で外国人に対応されており、忙しくされていましたが、手すきになったときにお話を伺うことができました。このご主人だけではなく、何人かの他の店員さんも忙しくされていました。
 
 ご主人で8代目になる。ただし、代替わりが早かったので、江戸時代に遡るかもしれないが、確かなことはいえない。明治になって、茶屋の前にあった鳥居・社殿を今の場所に移した。移す前の絵の額がお店に飾られている。


茶屋のすぐ前に鳥居・お社があったことを示す絵




 参道のお店は、土地を伏見稲荷大社から借りている格好なので、賃貸料を神社に払っている。店で売るものも制限があるし、ご朱印もできない。滝行をする人は、現在は月10人くらい。
 

 続いて南谷へ下りて、一番上流の「末広滝」へ。この前は管理棟が閉まっていましたが、今回は奥様のお話をお伺いすることができました。

 ここの「お滝」は、一の峰と同じ末広大神が親塚。創建はよく分からないが、もともといらっしゃった管理人の方がいなくなって、一の峰の方から(茶屋か?)信者だった奥様のお婆様(鹿児島出身だったか?)が要請を受けて管理者になった。奥様で3代目(なので、今の家系だけで100年くらいは経過)。

 生まれたときに、岩滝の上流の滝は廃滝になっていたとのことなので、それが「不動滝」だとすると、80年前にはすでに「不動滝」はなかったことになる。

 今、滝行をするのは、月に50人か60人程度(これは、「お滝」群の中では多いほうだと思われる)。「お山」「お滝」をする方々が寝泊まりできる広さはあり、奥様が子供の頃、たくさん来られたときは、奥様が使っていた子供部屋が宿泊のための使われたこともあった。ここの「お滝」は、前に扉があって、しかもその前にロープが張られて普通は中を覗くことができません。今日は特別に見せていただき、しかも写真も撮らせていただきました。もともとは滝流は1本だったようですが、おじい様の代かお父様の代だったか不確かですが、滝行をする人であまりにも混雑して待ち時間が発生するので、工事をして3筋に増やしたとのことでした。





 日も暮れかかってきましたので「末広滝」を最後に山を下りました。


 今回も、分からないということが分かったということも含めて、色々と収穫がありました。私営の「お滝」で、管理者がいらっしゃるところで管理者にお会いできていない「お滝」は、「荒木滝」だけになりました。成果発表会までには、訪問したいと思います。あと、伏見稲荷大社管理の「清明滝」「清滝」のお話も聞けていません。「不動滝」(と思われる)管理者の連絡先は分かっていますので、連絡をとりたいと思いますし、「ねざめ滝」は廃滝になっているものの、「お塚」は残っていて、そこに住宅もありますので、お話しをお伺いしたいと思います。
 


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最終更新日  2019/08/26 08:18:11 AM
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