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ワルディーの京都案内

2019/04/02
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【2019年4月2日(火)】

 今日は、もともとゴルフの予定でしたが、某講座講師準備で忙しい時期なのでキャンセルしましたので、公私OFF日でした。明後日の串本無量寺の拝観可否問い合わせ、7日の同行ガイドの旅行社とのやり取り、講師資料のコピーについて関係者とのやり取りや、コピー店のGW冲の営業時間の確認など、細々と午前中処理し、午後から明日の私的ガイドの準備を継続しました。


 新元号発表翌日です。昨日投稿にも書きましたが、テレビに登場している所功先生の元号についての講演を以前聴講したことがあります。今読み返すと、面白いので、その部分を再掲して、赤字でコメントを加えました。


【2018年5月9日(水)】(所功先生講演部分のみ抜粋)

(略)

 今日は、京都産業大学日本文化研究所の研究会があるので、京都産業大学まで車で行って、家内一人で帰ってもらいました。午後4時過ぎに到着。研究会は午後7時からですので、図書館で伏見稲荷の「お滝」関係の文献検索。今日は「むすびわざサーチ」で検索してみました。

(略)

 学食のカフェテリアで早い目の夕食をがっつりとって、研究会に参加しました。

 講師は所功先生。テーマは「平成改元の真相と今後の課題」





 先生は京都産業大学日本文化研究所の初代所長で、現在、公益財団法人モラロジー研究所教授(研究主幹)を務められています。京都産業大学のホームページで歴代所長を確認したところ、現京都市歴史資料館長井上満郎氏が第2代、私の研究の指導教官、宮川康子先生(教授)が第4代所長を務められ、現在の小林一彦教授が第5代です。 
 
 改元のお話しなので、少々退屈かなと最初は思っていたのですが、さにあらず、最初から最後まで興味をもって聴かせていただきました。

 聴講メモから(?は私の記述が不確かなことを示しています)

・中国では辛酉(しんゆう・干支の一つ)の年は天命が改まる年とされた。日本において辛酉の年に改元する習わしは、政治的変革が起るのを防ぐ目的で、三善清行の提唱により平安時代の昌泰4年(901年)の辛酉の年に元号を「延喜」と改めたことから始まった。論拠を持った改元の初?の改元。これは明治になるまで続けられた。

・昭和21年に元号法が考案されたが、元号を続けること自体が天皇を権威づけることになるので、独立したからにしろということで、GHQから却下された。

・昭和40年頃から再び元号法の議論が活発になり、昭和54年に制定された。

・元号法そのものは2項のみの簡素なもの。
  第1項:元号は、政令で定める。
  第2項:元号は、皇位の継承があつた場合に限り改める。
 これは昭和21年の初案と同じ。

・大正改元は新聞の時代、昭和改元はラジオの時代、平成改元はテレビの時代。最近の各改元は、それぞれ全く経験のない時代背景下の改元だった。

→今回はインターネット・スマホ時代の改元、東アジアとの間の政情不安定下での改元といういのが、平成のときと世情としては違う点ですね。有識者までも携帯を預かったりとか、初めて国書が典拠になったりとか。

・1975年(昭和50年)には文部省初等中等教育局教科書調査官に就任した。教科書調査官となったので、全時代のことを勉強した。それで『年号の歴史』(雄山閣、1988)などを書き、報道機関から「年号のスペシャリスト」とのレッテルを貼られ、NHK記者から頼まれ、改元後の解説を頼まれた。昭和天皇が危うくなられた昭和63年9月から100日間あまりヒルトンホテルで缶詰めになった。

・元東京都知事猪瀬さんがまだジャーナリストだった頃、アポなしで取材に来た。ぽろっと「 踰年改元(ゆねん改元=即位後ただちに改元せず、新年より改元すること)も、方法かも知れない」と語ったところ、それが記事になってしまった。「天皇が御存命なのに、何ということを言うのか」と、身の危険を感じるほどのバッシングを受けた。
 まだマスコミとのつきあい方も知らなかったので、まさか記事されるとは思っていなかった。大学の先生方は、記事にしてほしくない場合、「絶対記事にしないでください。」という確約をとっておく必要がある。

・平成改元の発表は当時の竹下首相がやりたかったらしいが、小渕官房長官がすることになった。

・小渕さんが発表で見せた「平成」の原本は???にある。独立行政法人になり、この原本のコピーが300円で購入できる(先生も持っておられ、皆さんに見せられた)。内閣の書家が書いたものだが、ちょっと字の調子が軽いのではという評価もある。

→今回はどうなのでしょう。字は平成のときより恰好よかったです。やはり内閣内の書家なのでしょうか。

・平成改元の際に、候補を選んだ学者は3人。昭和54年頃から、すでに候補選定が進んでいた。


所功氏レジュメから


 宇野氏は3つ候補をあげ、そこから「正化」が第一候補となった。目加田氏は7つ候補をあげ、そこから「修文」が第一候補になった。山本氏があげたのが「平成」。(ワルディーコメント:正化も修文も「S」がイニシャル。当時はイニシャルにはあまり拘ってなかったということか)

→今回も、ここまで明らかになるのでしょうか。名前はともかく、どんな候補があって、どんな意見があってというプロセスは知りたいところ。でも、そこに「東アジアの古典を典拠にはしたくない」という意見があったとしたら、それはやはり公表を差し控えるでしょうね。


・昭和54年に元号法に合わせて定められた要領には下記のようにある。

 1.国民の理想としてふさわしいようなよい意味を持つものであること。
 2・漢字2字であること(3文字以上は不可。但し、749年から770年にかけては、
   漢字4文字の元号が使用されている)
 3.書きやすいこと。
 4.読みやすいこと。
 5.これまでに元号又はおくり名として用いられたものでないこと
   (過去の元号の再使用は不可)。
 6.俗用されているものでないこと(人名・地名・商品名・企業名等は不可)。

・過去の元号は中国や周辺国で使われたものもダメ。「大正」はよく調べると中国の非正統王朝?にある。人名もダメだが、中国の明史に「昭和王」という地方の王様名がでてくる。地名もダメだが、「平成」と書いて小字ヘナリという村が岐阜県にあることが分かった。道の駅を「日本平成(へいせい)村」と名付けている。

・過去の年号はすっと菅原道真の家系が選定していた。室町時代から幕府が口出しするようになる。慶応の改元のときに、「平成」が候補になっていた。「明治」は、その前に10回も候補に上っていた。


所功氏レジュメから


・天皇陛下の即位30年を祝う来年2月24日の記念式典直後に新年号の発表だと思われるが、すでに有識者8名による候補選定が始まっているはず。

→所先生もやはり、新元号発表のタイミングはもっと早いと考えられておられたようです。以前、書いたように、統一地方選のタイミングを狙ったということでしょうか。

・坂本太郎氏(現東京大学名誉教授)は昭和30年に日本の古典からとってもいいのではということも言っておあれるので、そういうこともありうる。

・典拠があり、過去年号になっておらず、上記の条件に当てはまり、次の年号になる候補を著書にまとめた。当然過去の候補になったものも含まれ、最初の「安延」は過去5回候補になっている。アルファベットの重複を避けるだろうから、点線アンダーラインは候補外となる。


所功氏レジュメから
出典は所功氏共著「元号 年号から読みとく日本史」(平成30年、文春新書)

→このリストに「令和」はありません。「令」で始まるのは「令徳」のみです。所氏でも外しました。

・元号は日本にしかない制度。ややこしいという話もあるが、独自の誇れる文化として大切に継承していくのがいいと思う。


 遠路、聴講にいきましたが、色々新しいこと、裏話が聴けて、有意義な聴講となりました。所先生ありがとうございました。

 

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最終更新日  2019/04/04 09:34:55 AM
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Re:【ニュース】所先生の講演内容再掲。§私的ガイドの準備など。(04/02)   ケイサン、 さん
 この年号を見た第一印象は、命令の令、律令の令だなと。報道をはじめ、皆さんのように、良い印象では、なかったです。 (2019/04/07 11:31:17 AM)

Re[1]:【ニュース】所先生の講演内容再掲。§私的ガイドの準備など。(04/02)   ワルディー・ヨーリョ さん
ケイサン、さんへ
 平成も何か平凡な印象受けました。やがて慣れてくるのでしょうね。 (2019/04/07 07:02:16 PM)

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