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はらぺこぐんだん2~殴りBISの破砕日記~

5章



5章
【正体】




ヒュウゥ~


あれから10分程経っただろうか
僕たちは風を切りながらまだ空を飛んでいた

先ほど最初にいた街の終りに差し掛かる時
ふと後ろを振り返ったのだが

街の出口の上空に
【古都ブルンネンシュティグ】
と、光り輝く文字が浮かんでいた

あれがあの古風な街の名前なんだろうか


僕たちはお互い無言のまま
空を飛び続けている

下には墓地が見え
そこにはゾンビや幽霊のようなモンスターがうろうろしていた

墓地の中にある崩れかけた建物の入り口には
【地下墓地】と文字が出ていた

このまま飛び続けても意味がない為
僕は下の様子を伺うと、モンスターが居ない場所を選んで下降していく


スタッ

僕は、着地の方法が解っていたかのように
華麗に地面に降りる

仮面ランサーに襲われた時から今まで
何故自分がこんなにも武器や能力の使い方を知っているのかが不思議だ

いや、知ってはいない
だが体が勝手に動くのだ・・・


僕は小脇に抱えていたクランツを下ろすと
【輝翼】を解除して背中に生えていた翼を消す

「なあ・・・」

クランツが少しぼんやりとしながら
僕に小さな声で話しかけてくる

「・・・はい、どうかしましたか」


僕の返事を聞いているのか聞いていないのか
クランツは呆然と空を見上げながら沈黙する

・・・少しその状態が続き
僕もそばで黙って空を見上げていたら
クランツが口を開く

「ははは、琉架と隼☆が連れていかれちまった」

乾いた笑いを含み、クランツは空を見上げたまま
悲しそうにそう言う


「ごめん・・・僕のせいだ」

あのときに
狙われていたのは明らかに僕自身だった
僕はこの人達を巻き込んでしまったんだ

そう思うと罪悪感が心の底から滲み出してくる


「いや、お前のせいじゃない。俺はお前に興味を持って
 好き勝手にやったことだ、気にするな」

ニヤリと僕に笑いかけるクランツ
その眼からは既に悲しさは取り除かれていた

「仲間が捕まったっていうのによ、好奇心が止まらないんだ
 お前の正体・・・2人で調べてみようぜ」

「え・・・僕の近くにいたら、また危険な目に会うかもしれないよ?」

僕はクランツから目線を逸らすと
少し悲しくなりながら俯く


ビシッ

突然背中に衝撃が走った

「ッ!?」

びっくりして後ろを振り向くと
そこには笑顔のクランツが僕の背中に手をあてていた

すぐに僕は
クランツが僕の背中を叩いたのだと解った

「よく意味もわからず・・・だったが、死線を共に越えた仲だ!
 俺達はもう仲間だぜっ!まぁたかがゲームだけどな、ははは」


この人はすごいな
そう思いながら僕はクランツに笑顔を向ける

「ありがとう、クランツ」


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《システムビル》


小一時間前に戦闘が繰り広げられていた
システムビルのロビー

そこに複数の仮面ランサーと
リーダー格の仮面ランサーが整列していた

「・・・御苦労」

そこに全身黒ずくめの男が
背中で手を組みながら歩いてくる


「申し訳ありません・・・EMガイナス様」

リーダーがその男に対して片膝をつくと
後ろの仮面ランサー達も続けて方膝をつく


「まぁいい、俺は【イヴィル】に期待しているんだ」

そう言いながら頭を上げるように合図をすると
リーダーは申し訳なさそうに頭を上げる

「ありがとうございます。おそらく先ほど戦闘を行った人物は
 高い確率で例のアレだと思われます」


「・・・そうか」

EMガイナスは顎に手を添えて考える素振りを見せる

「このまま野放しにしてはマズいな・・・早急にヤツを抹消せねば
 今後の運営に支障をきたす確率が高い」

「今度こそ捕えてみせます」

リーダーはそう言いながら
手を胸の前で水平にピシッと留める

それに続き仮面ランサー達も同じ動きをする


「あぁ、頼んだぞ【イヴィル】」

EMガイナスは少し嬉しそうな顔でそう言う

それを見るとリーダーは手をサッと上げて合図を出す

すると
仮面ランサー達は一斉に後ろを向き
小走りでその場を後にした


その場に取り残されたEMガイナスは
誰に言うでもなく呟いた


「そう、ヤツは危険すぎる・・・【CEMジグ・ヴェルディ】




~5章完~





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